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大宮高「強歩」死亡訴訟 高校生遺族の請求棄却 注意義務違反は認定

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 平成27年10月、県立大宮高校(さいたま市大宮区)の学校行事「強歩大会」で2年の女子生徒=当時(17)=が死亡したのは学校側が自動体外式除細動器(AED)を適切に使用しなかったためなどとして、遺族が県に約7300万円の損害賠償を求めた民事訴訟で、さいたま地裁(石垣陽介裁判長)は14日、請求を棄却した。

 石垣裁判長は判決理由で、適切な救護体制の構築が不十分で、AEDの到着まで約20分かかったことなど初動に不手際があったと指摘し、学校側の注意義務違反を認めた。ただ「迅速にAEDを使っても命を救えたかは分からない」として、死亡との因果関係を認めず請求を退けた。その後、「学校関係者には救護体制のあり方を検討してほしい」と指摘した。

 訴状などによると、女子生徒は27年10月16日、13キロのコースに参加し、スタートから約1時間15分後、ゴール手前約1・6キロの地点で倒れ、心肺停止の状態になった。教員による心臓マッサージなどを受けて病院に搬送されたが、翌17日夜に死亡した。

 女子生徒の父親(45)は判決後、原告の弁護人と並んで記者会見し、「注意義務違反が認められたのが唯一の救い。(娘に)『公的な裁判所が学校側の落ち度を認めた』と報告したい」と語った。

 原告の弁護人は死亡との因果関係が認められなかったことに関し「どんなケースであれば助けられたと言い切れるかが分からない。主催者側が責任を負うケースはほとんど考えられなくなる」と疑問を呈した。

 小松弥生県教育長は判決内容について「県の主張が認められたと考えている。学校で実施される強歩やマラソン大会における安全管理と事故防止に今後も努める」とコメントした。

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