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みやま市出資の三セク問題 経営透明化へ調査チーム、市長「責任持って改善」

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 福岡県みやま市の松嶋盛人市長は6日の市議会で、市出資の第三セクターで電力小売業のみやまスマートエネルギー(みやまSE、磯部達社長)の経営透明化に向け、調査チームを設けると明らかにした。みやまSEが、同じ磯部氏が社長を務める別会社との契約に当たって、会社法が求める取締役会の承認を得ていない不備も判明した。松嶋氏は「透明化に取り組み、責任を持って改善する」と述べた。 (高瀬真由子)

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 同日開かれた定例市議会で、末吉達二郎議員の質問に答えた。

 みやまSEは市が55%、民間企業の「みやまパワーHD」が40%を出資し、両社の社長を磯部氏が兼務する。

 みやまSEは自社の電力契約に加え、新電力最大手、エネット(東京)の代理店業務を請け負い、手数料を受け取っている。市や会社などの説明によると、代理店業務の一部を、みやまパワーHDに委託しており、エネットから受け取る手数料を、2社が分配している。

 分配比率は平成28、29年度の2年間、みやまSEが15%、みやまパワーHDが85%となっていた。受け取った金額は、みやまSEが2年間で計390万円、みやまパワーHDが計2150万円だった。

 末吉氏はこの日の議会で、みやまパワーHDの取り分が、仕事量に比べて多すぎると指摘した。「金額の妥当性に疑問がある。会社のコンセプトは良いが、不透明に感じる市民や議員がいるからには、調査範囲は広くないといけない」と求めた。

 今年10月に市長に就任した松嶋氏は「一連の話を伺っていると、非常に疑問に感じる」と述べ、市として調査に乗り出す考えを示した。市の顧問弁護士らと相談し、できるだけ早く調査チームを設置するという。

 市などによると、エネットからの手数料分配について、磯部氏は、業務量に応じた適正な配分と主張した。みやまSE側は「前例のないケースだったため、社長判断で行った」という。

 ただ、会社法によると、同一人物が取締役を兼務する会社間の取引は、取締役会または株主総会で、承認を得る必要がある。みやまSEは、こうした手続きは踏んでいなかった。

 平成30年度の分配は50%ずつに変更したという。

 市議会では中島一博議員も、みやまSEの事業計画の問題を指摘し「商売が成り立たない内容だ。社長や上層部を入れ替えないとだめだ」と訴えた。

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 みやまSEは、市内の太陽光発電所などの電気を、市内で消費する「エネルギーの地産地消」を掲げ、平成27年2月に設立された。筑邦銀行(福岡県久留米市)も5%出資する。

 同社については、地産地消の看板からは、かけ離れた契約状況や、赤字体質、業務委託の不透明さなどが次々と浮上した。

 産経新聞は、こうした点を繰り返し報道した。

 磯部氏は7月に面談した環境省の担当者の声として、以下のようなメールを従業員に配信した。

 「産経新聞の報道が、一連の取り組みに水を差し、変な誤解を与えかねないことを国として憂慮している。絶対にへこたれず、みやまのモデルを広げてください。環境省として全面的に応援します、との言葉でした」

 この内容に対し、環境省の担当者は「発言についてはノーコメント。記憶にない。みやま市は分散型エネルギーの草分けだと考えている。ただ、補助金などで不正があれば調査し、厳しく対応する」と語った。環境省は今年9月以降、補助金の取り扱いに関する定期的な監査の一環として、みやまSEにも調査に入っている。

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