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【かながわ美の手帖】カスヤの森現代美術館「今、神話が語るもの-人類の終末と復活の神話-」展

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 「太陽がその子供たちを食う」は中部アフリカのガボン共和国、ファン族の神話だ。太陽が地球を飲み込もうとしているような恐ろしい絵だ。悪行が地上を支配すれば終末が訪れるとして、聞き手を戒めている。

 一方、シッパーは「日本には世界の崩壊に関する神話がない」として、その異質さを指摘している。取り上げたのは「天岩戸神話」のワンシーンを描いた「天照と素戔鳴(スサノオ)、罰としての暗闇」。真っ黒な背景に小さな光明が見える。シッパーは「神々が危機的な状況にうまく対応し、終末を回避する日本の神話は非常にユニークだ」と解説している。

 ◆さまざまな質感を

 山口の技法にも注目だ。特徴的なのが、使用している紙。屋外ポスターなどに使われる、吸水しない素材だという。絵の具をはじくため、渇くまでに長時間待つ必要があるが、絵の具が濃縮することで表面をテカテカと反射させる効果を生んでいる。

 絵の具を乗せた紙を押しつける技法(デカルコマニー)も駆使している。山口の絵は、ステンドグラスのように透過している印象を与える部分などもあり、1つの絵のなかにさまざまな質感を併せ持っている。

 山口とシッパーは共同でこの作品群を制作し、約10年かけて完成にこぎつけたという。会場では、各作品にQRコードを印字したパネルを添えており、来館者は、スマートフォンで読み取ることにより、それぞれの神話について、シッパーが執筆した解説文を閲覧することができる。

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