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宮城県民の警察官受章者の横顔

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 県民の安全と財産を守るため、日夜職務にあたる警察官をたたえる第48回宮城県「県民の警察官」(産経新聞社主催)の表彰式が、16日に仙台市青葉区の仙台勝山館で行われる。表彰式に先立ち、受章が決まった2人の実績や職務にかける思いを紹介する。(塔野岡剛)

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 □塩釜署 千葉正人(ちば・まさと)警部補(59)

 ■地域住民の交通安全守る

 塩釜署近くのスーパーマーケットで高齢者を呼び止め一人一人に優しく声をかける。交通安全を呼びかけ、夜間の事故防止のための反射剤を配る。顔見知りの地域住民も少なくない。

 柔道の稽古中に首を痛め、デスクワークが難しくなり高速隊に配属されて以来、交通部門に身を置く。「初めての部門だったのでさまざまなことを覚えることで精いっぱいだった」

 東日本大震災の発生時は大河原署に勤務。応援に赴いた名取市の仙台空港近くの遺体安置所では、女子中学生の遺体が最後まで安置所に残されていた。家族もみな、津波の犠牲になっていた。生徒の担任の手で、ようやく親族を探すことができたが、その経験が忘れられないという。

 交通課では交通安全講話を通して高齢者に対して、免許証の自主返納を促すことにも取り組む。地域の事情はあれ、全国的にも問題となっている。「自治体によってさまざまな対策があるがまだまだ。もどかしさも感じる。粘り強く講話を続けるしかない」と語る。

 「警察官になって40年。初心忘れるべからずという気持ちで頑張りたい」

 地域の交通安全のため、今日も街角に立つ。

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 □県警通信指令課 阿部秀介(あべ・ひですけ)警部補(55)

 ■県民と警察をつなぐ110番

 「110番は県民と警察をつなぐ命の電話」と語る。通報内容はさまざま。ときに「死のうと思っている」と自殺をほのめかす通報を受けることもある。そんなときは電話を切られないようにしながら状況を把握し現場に警察官を送る。

 警察官を志したのは高校3年生。男に襲われそうになっていた女子高生を助けたことがきっかけだった。仙台市内の駐在所に赴任したときには地区の少年少女の顔と名前を把握し交流を深め、犯罪の減少に努めた。「就職の相談を受けたこともある」と振り返る。

 平成22年に通信指令課に配属された翌年、東日本大震災が発生。ひっきりなしに救助を求める声が入電した。家族の安否も確認できぬまま業務に当たったが、「自分が受けた通報中にも救えなかった命もあると思う」と話す。

 電話の向こう側の命を救う。震災後、より強くなった思いだ。自ら命を絶つとの入電に「震災のとき生きたくても生きられなかった人もいる」と語りかけたこともあった。

 「人生で一度するか、しないかの110番。だからこそ、五感を研ぎすます」

 地域社会の命を守り抜く覚悟を口にした。

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