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明治40年の神代桜、パリで披露 甲府の画家・設和さん、油彩画で「再現」

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明治40年の神代桜を描いた「聖なる桜」と作者の設和幹さん=甲府市丸の内
明治40年の神代桜を描いた「聖なる桜」と作者の設和幹さん=甲府市丸の内

 推定樹齢2000年の「山高神代桜」(北杜市武川町山高)を題材にした油彩画「聖なる桜」が来月13~16日、パリ・ルーブル美術館の地下にある展示場「カルーゼル・デュ・ルーブル」で披露される。甲府市の画家、設和幹(せちわみき)さん(76)が、明治40年に神代桜の前で撮影された当時の知事らの記念写真を再現した。仏の美術団体からの要請を受け、展示が決まった。設和さんは「絵を通じ日本一の桜の素晴らしさを知ってほしい」と話す。(松田宗弘)

 神代桜の創作は、平成28年春に思い立った。設和さんは、神代桜がある実相寺境内で、昔の木の写真を見て、衝撃を受けた。

 「当時は立派だったのに、老化で枝は切られ、コンクリートで支えられ、かわいそう。だから、絵で往時の雄姿を残したかった」と振り返る。

 その後、甲府市内の旧家で偶然、神代桜の前で写した明治時代の記念写真を見つけた。「数えると110人いた。中心の人は当時の知事、武田千代三郎氏らしい」と設和さん。

 設和さんは制作に没頭。作品は29年3月末に完成し、「明治40年の神代桜」として、甲府市の県立図書館に展示された。昨年は明治40年から110年。設和さんは「110人と110年目。運命的な出会いを感じた」と感慨深げだ。

 作品は縦97センチ、横162・1センチのキャンバスに、満開の神代桜と110人の表情が、克明に描かれている。

 まるで、一人一人が絵を見る者に何かを語りかけているようだ。

 その後、設和さんの知人で、フランスの美術団体の要人が来日した際、絵の話をしたところ、この団体が主催する展示会への出展が決まった。

 展示場がある地下街は、ルーブル美術館に接している。日本からは計約30点の絵と彫刻が出展される。

 設和さんは「いずれ神代桜の寿命が尽きても、『こんな桜があったんだ』と後世に残る。社会に少しはお役に立てたかなと思う」と作品の意義を話している。

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