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福島牛生産者に知事感謝状 「50年に1度の霜降り」 極意は「系統に尽きる」

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 「50年に1度の霜降り」の福島牛として話題の種牛「勝忠安福(かつただやすふく)」の生産者に対し、県は知事感謝状を贈った。8月31日に県指定「基幹種雄牛」に認定されて以来、注文が殺到していることなどが理由だが、生産者の畜産業、石井利行さん(60)=古殿(ふるどの)町=は「飼育のノウハウというより、系統に尽きる」と話している。 (内田優作)

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 感謝状は県産肉用牛の品質向上に貢献した生産者に贈られるもので、年に1人程度が受賞する。県家畜市場(本宮市)で行われた贈呈式で石井さんは、「光栄です」と笑顔を見せた。

 勝忠安福は平成24年に石井さんの牧場で生まれ、生後6カ月で県に引き渡された。霜降り牛の飼育法として、「ビールを飲ませろ」といった俗説があるが、石井さんは笑って否定、「系統に尽きます。要は母牛が良かったからです」。

 母牛は「やすこ」といい、その系統に着目した石井さんは生後10カ月のやすこを競り落とした。系統とは血の系譜。肉質の柔らかさや霜降り具合の素養を見こして買い上げた。やすこから生まれた子牛は評判が上々で「うちの牧場の名前も売れた」という。

 ところが、やすこが急死する。良質な系統が絶えることを危惧した石井さんや県は、勝忠安福を種牛として飼育することに。見立ては当たり、今年8月には県指定の種牛「基幹種雄牛」として認められた。「親がいいので、いい牛になると思っていた」と石井さん。

 勝忠安福から生まれた子牛の霜降り度合いは、昭和44年の基幹種雄牛制度開始以来、最高値を記録。「50年に1度の霜降り」に畜産農家の視線も熱く、凍結精液の注文は衰えず「月間約600本のペースを維持している」(県畜産研)。

 感謝状贈呈会場には勝忠安福から生まれた雄牛「中ノ沢11」と「中ノ沢21」も登場。「背中が平らであるなど形がいい。大きくなりそうだ」と期待は膨らむ。

 凍結精液の出荷は現在、県内に限られているが、石井さんは「将来は県外にも出て、いい系統と交配してほしい」。福島発の牛が日本の畜産業を支える日が来るかもしれない。

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