PR

地方 地方

「震災と映画」意義語る 仙台でシンポ 監督ら「これからも発信」

Messenger

 映画などのロケーション撮影を誘致・支援する各地のフィルムコミッション(FC)が参加する特定非営利活動法人(NPO法人)「ジャパン・フィルムコミッション」(JFC)の総会が、仙台市内で行われた。公開シンポジウムでは「震災と映画」をテーマに、地域と連携して被災地を撮影した映画監督らが震災を取りあげることの難しさや意義を語った。

 シンポジウムに登壇したのは「エクレール・お菓子放浪記」のゼネラルプロデューサー、鳥居明夫▽「生きる街」の監督、榊英雄▽「寝ても覚めても」のプロデューサー、山本晃久-の3氏。

 石巻市を舞台にした「生きる街」の榊氏は震災当日、仙台空港を津波が襲うテレビ画像を東京で目にした。「背徳感、罪悪感があり」東北を訪れるのを避けていたが、一緒に制作したいという脚本家の頼みもあり、平成27年に初めて被災地を訪問。「故郷の長崎県五島列島も(過疎化で)何かしないと街が滅ぶ。その思いが浮かんだ。制作を決めてからはデリケートな問題も地元の人に話を聞き脚本化した」。石巻の人たちの協力も大きく、「それが画像にも残った」という。

 山本氏は14歳の時に兵庫県で阪神大震災に遭った。「寝ても覚めても」の原作小説には東日本大震災は出てこない。「描くことは誰かの傷口を触ることになるかもしれない」と熟慮したが、「われわれの過ごした時間を描くには、震災を映さないわけにはいかない」と決めた。地元での試写は緊張したが、出演した被災地の人に「理解してもらえた」感触を得たという。

 石巻市立大川小学校対岸などを舞台とした「エクレール」は22年にクランクイン。23年3月の東京での完成披露試写会翌日に震災が起こった。その後各地で上映運動が起こり、結果的に827カ所45万人の観客が来場した。鳥居氏は「映画を通じて石巻への支援が広がった。被災地をいつまでも忘れてほしくない。これからも情報発信をしていくつもりだ」と語った。

 シンポジウムを終えて、JFCの田中まこ理事長は「制作者が、自分の切り口で震災を取りあげていいのだということが語られたと思う。将来の作品づくりにつながれば」と話した。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ブランドコンテンツ