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青森・田子町の「たから」、フィリピンでニンニク栽培へ 高付加価値で現地農家後押し

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 ニンニクの加工・販売を手掛ける田子(たっこ)町の「たから」が国際協力機構(JICA)の支援を受け、フィリピンでニンニク栽培と黒ニンニクの加工技術の調査に着手する。フィリピンは、ニンニクの9割以上を輸入に頼っているのが実情。同社は、これまで培ってきた栽培技術を生かして来年度にも現地に合弁会社を設立し、ニンニク増産と高付加価値化による農家の収入増を後押しする。 (福田徳行)

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 ニンニクはフィリピンでは毎日の食卓に欠かせない食材の一つだが、自給率は1割にも満たない。同町はニンニクで全国的に知名度が高く、昨年、フィリピンのマリアーノマルコス大のシャーリー・アグルプス教授(現学長)が来町し、ニンニク栽培の現状を視察する中で、同社の黒ニンニクにも関心を示した。

 同社は国内だけでなく、ベトナムや台湾など海外にも目を向けた販売戦略を展開しており、「ニンニクの町」の活性化の一翼を担っている。こうした中、昨年、ニンニク栽培が最も盛んな北部のイロコスノルテ州で、今後1年間かけて栽培技術と黒ニンニクの製造方法に関する調査・生産の覚書を同大と締結した。今年8月には東北で唯一、JICAの「中小企業海外展開支援事業~案件化調査~」に採択され、資金面でもめどがついた。

 宝田喜美男社長(65)は「中小企業が持つ技術で国際貢献と新たなビジネスチャンスにつなげたい」と話す。

 同社は独自の土壌改良と栽培技術による多収量、高品質生産に加え、黒ニンニクの熟成期間を短縮・効率化する加工技術を持っている。採択された事業では、ニンニク農家の現状や雨期と乾期が明確な気候に対応した栽培方法、土壌改良資機材に関する現地調達の可能性を探る。

 宝田社長によると、土壌改良では、サトウキビの搾りかすやココナツを育苗用の培養に使うなど、さまざまな残渣(ざんさ)を堆肥にする方法が考えられるという。「技術的なことと、どのような普及制度を構築するか考えなければならない。限られた予算の中で集中的に現地指導し、日本の栽培セオリーを定着させたい」と強調する。

 国を挙げてニンニクの開発計画を策定しているフィリピン。宝田社長は「文化、経済交流だけでなく、現地で2割以上の自給率を目指し、農家の所得向上、消費者に喜ばれるニンニク生産に取り組みたい」と意気込んでいる。

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