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京都・西寺跡周辺での発掘調査 「右京域解明へ大きな一歩」

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 沿道の西大宮大路の側溝や犬走りが規格以上の大きさだったことが確認された西寺跡(京都市南区)周辺での発掘調査。今も残る東寺に対し、平安京の右京域にあった西寺は右京域と同様、早い時期に廃れていったため謎が多い部分もあった。それだけに調査関係者は「解明に向けて大きな一歩になった」と声をそろえる。

 律令制度に基づき当時の道路の規格などを記した延喜(えんぎ)式によると、西大宮大路の道幅は36メートルで、このうち溝の幅は二条大路以南で1・2メートル、溝と塀の間の空閑地「犬走り」は幅1・5メートルとされる。

 ところが出てきた溝は幅2メートル。これは二条大路以北の大内裏の側溝2・4メートルに次ぐ規模で、調査した京都市文化財保護課の鈴木久史文化財保護技師は「当初は規格通りの結果を予想していただけに、この規模には驚いた」と話す。

 また犬走りも現状で2メートル以上が検出された。本来は犬しか走らない地のために土を固めて終わるはずが、道路と同じ砂利を混ぜて頑丈に固める工法がとられていた。「地盤が弱いために、頑丈に仕上げようとしたのでは」と鈴木技師。ただ、犬走りを人が歩いた可能性は低いとみている。

 一方、地盤の沈下対策に小石をたくさん詰めた大路の工法に注目した京都産業大の鈴木久男教授は「寺の北約500メートルには市場があり、多くの人や荷車などがこの周辺を往来した結果」と語る。開発に適さない地盤のため、西寺のある右京域は左京域に比べて早く廃れていくが、鈴木教授は「まだ遷都間もない、右京域の最も輝かしい時期の姿がみえてくるようだ」と思いをはせていた。

 このほか今回の調査では西寺の講堂の基壇跡の南端が出土。この結果、羅城門を介して西寺と左右対称に造営されていたとされる東寺の講堂と同じ延長線に建てられていたことが確認された。

 現地説明会は27日午前10時から唐橋西寺公園(南区唐橋西寺町)で。

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