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みやま市長選あす告示 出馬予定者、再エネ三セクへの厳しい見方は一致

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 福岡県みやま市長選が21日、告示される。立候補を予定する3人のうち2人は、前市長が推進した電力小売業の第三セクター、みやまスマートエネルギー(みやまSE)について、経営改善が必要と強調した。もう一人も事業の精査を口にする。数々の問題点が浮上したみやまSEに対し、新市長が厳しい姿勢で臨む可能性がある。(高瀬真由子)

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 これまでに出馬を表明したのは、いずれも無所属新人で、元副市長の高野道生(たかの・みちお)氏(73)▽市議の野田力(つとむ)氏(77)▽元中学校長の松嶋盛人(もりと)氏(65)-の3人。

 前みやま市長の西原親氏(80)は9月末、健康上の理由で辞職した。

 西原氏は、みやまSEの事業に力を注いだが、契約件数は5256件(8月末)で、このうち市内の家庭用電力の契約は1077件だった。市内には約1万4千世帯あり、普及率は7%に過ぎない。同社は設立時、平成30年度までに市内1万世帯の契約を目標と掲げたが、実現は遠い。

 みやまSEの現状について、高野氏は「エネルギーの地産地消はまだ名ばかり。市民に理解してもらう努力が足りない。健全経営をし、利益を市民に還元できるよう、事業を推進していきたい」と語った。

 高野氏は、西原氏から後継候補に指名され、みやまSEの事業推進と、健全経営に取り組んでほしいと要請されたという。

 野田氏は、さらに厳しい。「電気を安く仕入れて高く売るのは難しい。(みやまSE側は)業績がすごく伸びるように説明してきたが、事業は成り立っていない。利益を福祉事業に回すというが、福祉サービスはすでにある」と述べた。

 みやまSEは市が55%、民間企業の「みやまパワーHD」が40%、筑邦銀行(福岡県久留米市)が5%出資する。みやまSEは、みやまパワーHDに業務を委託する。両社の社長を同じ磯部達氏が務めることもあり、市議会では、業務委託の不透明さが指摘された。

 野田氏は、この点にも疑問を投げかける。「みやまパワーHDに業務委託する理由が分からない。経営の透明化を図り、人員配置などを厳しく点検していきたい」と語った。

 一方、松嶋氏は「みやまSEに関しては、これから勉強する」としながらも、「エネルギー事業は、政府の政策や、社会状況に影響を受ける。いろんな部分を精査しないといけない」と述べた。

 前市長の西原氏は、みやまSEについて、記者会見で「5年6年の間には、何千万円か黒字が出ることを確認している」と述べた。

 だが、平成27、28年度決算は最終赤字だった。29年度決算で106万円の黒字を出したが、累積赤字は3400万円に達した。労働基準監督署から職場環境に関する是正勧告も受け、市政の大きな課題となった。

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 みやま市は、福岡県有数の農業生産を誇る。ただ人口減少が進み、今年9月末の人口は約3万7千人で、昭和60年に比べ27%減少した。過疎地域自立促進特別措置法に基づき、市域全体が過疎地に指定された。

 市長選の出馬予定者のうち、高野氏は、農林水産業の振興や企業誘致などを重点政策に掲げる。野田氏も、企業誘致の加速や子育て世帯への支援充実などを訴える。松嶋氏は、教員の経験を生かして人材育成を図ると強調する。

 市長選は、28日に投開票される。

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