PR

地方 地方

クマ出没は「平年並み」に 浅間山麓・木曽地域は要警戒

Messenger

 今年は4年周期でめぐってくるツキノワグマの「大量出没」が予想されていたが、県が実施したドングリなど「堅果類」の作況調査によると、森に比較的多くの餌があるとみられるため、大量出没は避けられたようだ。ただ、地域や樹種によって豊作と凶作の差が大きく、特に軽井沢町などの浅間山麓や木曽地域ではなお警戒が必要という。(太田浩信)

                   ◇

 堅果類の豊凶調査は、ツキノワグマが冬眠前に好んで食べることから、毎年実施している。今年も8月、県内の森林118カ所で枝への着果の状況を調べた。

 それによると、県内のほぼ全域で生育するミズナラやコナラは、枝にほとんど実が確認できない凶作から、1本の枝に平均3個以上の実がある豊作まで地域によって差があるほか、隣接する調査地点でもばらつきが大きかった。

 一方、クリやクルミなどは全県的に一定程度の実が見られ、北信などに多いブナは凶作から平年並みとなっている。

 地域別の状況では、中信・北信地域は調査地点ごとに差はあるが、総じて昨年よりも実が多く見られる。東信は調査地点だけでなく、1本の木ごとに実の付きの差が激しい状況にある。南信は諏訪や南信州のエリアで、実の付きが平年並みか、それ以下のところが多い。

 県内でのツキノワグマの出没パターンをみると、平年の目撃件数は400~800件程度だが、平成18年には3362件、22年は1591件、26年には1575件と4年ごとに突出した目撃件数が報告されている。このため、今年は大量出没が予想されていた。

 実際に4月以降の平均気温が高く、ツキノワグマの活動が活発だった。県鳥獣対策・ジビエ振興室が集計した目撃件数によると、4~6月の3カ月間で計296件に達し、18年から始めた集計で最も多かった。しかし、7月に入ると157件、8月も182件でほぼ平年並みに落ち着いた。

 このまま冬になれば、大量出没による人身事故も少ないことが見込まれる。だが、地域ごとの堅果類の豊凶の差が大きく、餌を求めるツキノワグマの行動範囲が広がって人里近くに姿を現す可能性は否定できない。

 キノコ狩りなどで森林や里山に入る機会が増えることから、県鳥獣対策・ジビエ振興室の担当者は「思わぬ遭遇の危険がある」と指摘。特にナラ類の実の付きの量が少ない浅間山麓や木曽地域では人里にある柿やクリなどを求めて出没する可能性があるとして、注意を呼びかけている。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ブランドコンテンツ