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名取・閖上地区のかまぼこ工場跡、来月解体 区画整理で「震災メモリアル公園」に

解体が決まった佐々直の工場跡=宮城県名取市(塔野岡剛撮影)
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 東日本大震災で700人以上が犠牲となった名取市の閖上地区で、津波に襲われた姿をとどめ、その脅威を伝えていた地元のかまぼこ製造会社「佐々直」の工場跡が11月上旬に解体されることが決まった。震災遺構としての保存も検討されていたが、市の区画整理事業にともなって、姿を消すこととなった。

 市によると、区画整理事業の中で工場跡は慰霊碑などを含めた「震災メモリアル公園」として整備するため解体が決まった。公園は来年の5月に供用が開始する予定だという。

 工場は昭和50年代に建設され、事業所などが入る本社に隣接していた。佐々直の社長、佐々木直哉さん(72)も震災当時、工場の屋上に避難して町を襲う津波を目の当たりにしたという。震災後、佐々直の本社は仙台市太白区に移したが、「閖上に戻ってくる」という思いもあり、工場跡を残し続けてきたと佐々木さんは語る。

 平成25年ごろから工場跡を震災遺構として保存しようという動きもあったが、「民間の建物を遺構として残す」ことに対する反対意見などもあり、27年に頓挫、今回解体されることとなった。来月9日に解体工事に着手する予定だという。

 佐々木さんは「現物の被災した建物がなければ、なぜ閖上で多くの人が犠牲となったのか記憶をとどめることが難しい。慰霊碑だけでは伝わらないこともある。寂しさも感じる」と語った。

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