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【想う 10月】石巻市長面地区、北野神社宮司・高橋範英さん(68)

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 10月には神楽を奉納する秋祭りを控えていた。「どんなことがあっても神楽を奉納するよう」という言い伝えを守り同年、津波に流された神楽舞台の新設に着手、24年に完成させた。

 今月7日にはその舞台を自宅と遥拝殿、祈祷殿に隣接する公園に移し、秋祭りを行った。

 「神楽を楽しんでもらえたと思う。二子団地に集会所ができるという話もあるので、来年はそこでもやってみたい」

 社殿をつくり、伝統の祭りも開催したが、課題はあると考えている。

 「いかに定着させるか。長面以外から二子団地に移り住んでいる人々には何世代にもわたり信仰してきた神社がある。地域に根付くのには長い年月を要すると思います」

 それまで暮らしを営んでいた地域での心の安らぎを求める場所はそうたやすく移せるものではない。「うちのところの祭りは…」「うちのところの神主は…」。慣れ親しんだ故郷との違い。そんな思いが続くという。地域住民の理解を得ることが、与えられた宿命と捉える。

 「諦めではなく、前へ進む気持ちがなければ、と思います。雲をつかむような話ですが、ゼロからの出発です」 (塔野岡剛)

                   

【プロフィル】高橋範英

 たかはし・のりひで 昭和25年生まれ。宮城県石巻市長面地区出身。神奈川県鎌倉市にある鶴岡八幡宮への奉職を経て、北野神社宮司。

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