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ふるさと納税 自治体連携で「体験型返礼品」 県が全国初の試み 埼玉

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 県は今月から47市町村と連携し、全国で初めて複数自治体の観光資源を組み合わせたふるさと納税の「体験型返礼品」の提供に乗り出した。ふるさと納税をめぐっては、高額な返礼品を呼び水にした自治体間の競争が過熱し、総務省が法規制を検討している。今回の取り組みは複数自治体が協力し、地域振興も目指す形となっており、新たな返礼品のモデルとして全国に広がる可能性もありそうだ。(黄金崎元)

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 「自治体間の競争から転換し、ライバルから仲間という視点で考えた」

 県地域政策課の福田哲也課長は、複数自治体の観光資源を組み合わせた体験型返礼品を考案した経緯について、こう説明する。

 ふるさと納税は高額な返礼品競争の過熱で、地場産品ではなく、寄付額の30%以上の商品を扱う自治体が続出。出身地や応援したい自治体に寄付する本来の趣旨から外れ、総務省は法規制で一定の歯止めをかける方針を示している。

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 ふるさと納税のあり方が問われる中、県はふるさと納税を活用した地域振興を推進するため、今年3月に市町村と県関係機関で構成する検討会議を発足。これまで返礼品はモノが中心だったが、人気の体験型の「コト消費」に着目した新たな返礼品を模索した。

 その中で、複数自治体の観光資源を組み合わせた体験型返礼品を提供する案が浮上した。福田課長は「自分の自治体にない観光資源も一緒に体験でき、魅力が広がり、少しでも長く埼玉に滞在してもらえる」と利点を説明する。検討会議の立ち上げには39市町村が参加したが、現在は47市町村まで拡大した。

 今回は第1弾として3つの体験コースを用意した。その一つが皆野町と小鹿野町、秩父市による「天空のカフェ&シャインマスカットで里山を満喫」コース。1市2町のいずれかに5万円以上を寄付すれば、参加できる。

 山間の廃校をカフェにリニューアルした皆野町の「天空の楽校」で絶景を眺めながら、バーベキューを楽しみ、その夜は小鹿野町の山里のゲストハウスに宿泊。翌日は秩父市の農園でシャインマスカットの食べ放題-という流れだ。1市2町は今月から寄付の受け付けを始めた。

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 このほか、深谷市と行田市による「秋のヘルシーコラボ」コース(11月18日開催)は1万5千円以上の寄付で、深谷市の寺で瞑想(めいそう)ヨガ体験や腸内環境を整えるヘルシーなランチが味わえ、その後に行田市の畑で、サツマイモの収穫を体験できる。

 小川、川島両町の「畑から蔵へ 大豆の旅」コースは1万円以上の寄付で、11月25日に小川町の農場で大豆収穫を体験。さらに川島町の笛木醤油では来年2月2日に仕込み蔵の見学と体験会を実施する。

 体験型返礼品は複数の自治体が関わるが、寄付は申し込みを受けた自治体が一括で受け取る。経費は寄付を受けた自治体が他の自治体に支払う仕組みだ。検討会議では今後も各地の観光資源を組み合わせた体験コースを企画し、順次提供する考えだ。

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