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福島和牛、史上最高の評価 「勝忠安福」基幹種雄牛に 注文殺到、風評払拭に期待 福島

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 県農業総合センター畜産研究所で飼育されている雄牛「勝忠安福(かつただやすふく)」が、肉牛繁殖用の種牛となる「基幹種雄牛」に認定された。生まれた子牛の多くが「50年近い歴史の中で最上質」という、とびきりの評価を得たからだ。東京電力福島第1原発事故による風評被害の逆風下、「福島牛」の売り込みを図る県は、新しい種牛の“50年に1度”という霜降り度合いに期待を寄せている。(内田優作)

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 勝忠安福について、県は平成28年から30年までに生まれた牛23頭の肉質を分析、種牛としての能力を調べた。その結果、霜降り度合いを測る「BMS値」は平均で8・8を記録。これは昭和44年の県の基幹種雄牛制度開始以来、最高の数値で、文字通り“50年の1度の種牛”であることがわかった。

 BMS値は赤身の肉にしめる霜降りの割合を示し、8以上で最高級のA5にランク付けされる。牛肉のプロが最も気にする数値で、8・8は昨年の第11回全国和牛能力共進会で東日本1位だった福島県産種雄牛「高百合(たかゆり)」(8・4)を上回る。県畜産課によると、肉質の特徴として脂肪の融点が低く、口当たりのよさやジューシーな食感が楽しめるという。

 東日本大震災翌年の24年に生まれた勝忠安福。母牛は田村市で飼育されていた「やすこ」。母牛も肉質のよさで知られ、血筋に目をつけた県畜産研が25年に子牛の勝忠安福を買い入れ飼育した。「気性も荒くなく、苦労しなかった」(県畜産課)。1年半の飼育と約3年間の子牛の調査を経て、能力が裏付けられた。

 関係者の視線も熱い。9月の県家畜市場(本宮市)での発表会では、「どんな雌牛につければいいのか」「子供が大きくなり過ぎて難産にならないか」などと興味を示す畜産関係者が相次ぎ、凍結精液の注文は1カ月で約600本にのぼった。出荷量は「高百合に並ぶ。他の種雄牛と比べれば圧倒的だ」(同)という。

 福島牛のセールスポイントは鮮やかな霜降り。その特徴を最大限に伸ばした勝忠安福の可能性に、県は「高い肉質の維持や評価向上、県産農畜産物の風評被害払拭につながる」と期待を寄せている。

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