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東北のフードバンクと企業が情報交換会 「需要と供給」へ連携構築

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 まだ食べられるのに廃棄される食品・食材の行き先に悩む企業と、困窮世帯や福祉施設など食べ物を必要とする人に無償で提供する東北地方のフードバンク活動団体の連携体制をつくるための情報交換会が、仙台市内で行われた。東北農政局が初めて主催した。フードバンクは全国で急速に拡大し、興味を持つ企業や実施団体は増加する中、東北各地から集まった活動団体や企業、行政関係者らが活動や悩みを紹介しあった。

 フードバンクは米国で約50年前にスタート。農林水産省によると、国内では昨年1月時点で77団体。7割を超える57団体は平成23年以降に開始し、このうち21団体は27年以降に新しく活動を始めた。一方、賞味期限が迫ったり、包装の破損や印字ミスで品質に問題がなく廃棄される「食品ロス」は27年度の推計値で約646万トンに及ぶ。

 東北農政局によると、把握している東北6県のフードバンクは14団体という。

 情報交換会では企業側としてカゴメ東北支店が自社の取り組みを紹介。コープ東北サンネット事業連合(仙台市)が東北6県で行う「コープフードバンク」に24年から提供、季節限定品の飲料や期間限定の食品リニューアルの切り替え時が基本だと説明した。

 意見交換でマックスバリュ東北(秋田市)は「提供先のマンパワー不足などで受け入れてくれる団体が少ない」と悩みを告白。冷凍デザート製造企業は「提供したいが輸送費がかかる。バンク側はどう解決しているのか」、練り物製造企業は「ちくわは作り始めに焼き色がつかず、商品化できない部分が月間約200キロ出る。利用してほしい」といった声を上げた。

 20年に設立された東北初のフードバンク団体、NPO法人「ふうどばんく東北AGAIN(あがいん)」(宮城県富谷市)は「個人の困窮者への食料支援が今年に入って伸びている。おかずに比べ、主食が足りないことが多い」と現状を説明。「需要と供給がかつかつでSOSを出している状態だ」と悩みを語った。

 「企業の支援を受けやすいよう、昨年から東北のフードバンクでネットワークをつくる活動にかかっている」というのは、NPO法人「フードバンク岩手」(盛岡市)。阿部知幸事務局長は「現在6、7団体に声がけしている」という。東日本大震災の災害復興支援団体から出発したフードバンク、NPO法人「いのちのパン」(宮城県多賀城市)の菅原陸郎理事長は「フードバンクの活動がまだまだ世の中に知られていないところに課題がある」と語った。(高梨美穂子)

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