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「福岡の今」映し出す 天神コア閉店にファン「継承」を

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 福岡市を代表する商業施設「天神コア」(中央区)は、ファッショントレンドの発信地として若者の心をつかんできた。流行を取り入れ続けるだけでなく、学生とタイアップしたイベントも開かれ、福岡に生きる女子の「今」を映し出す。建て替えに伴い平成32年3月に閉店する方針が示され、ファンからは、魅力継承を訴える声が上がる。(高瀬真由子)

 9月下旬、天神コア3階で、大村美容ファッション専門学校(同市中央区)の学生が、メークの無料体験イベントを開いた。授業で身に付けた技術を生かし、訪れた客に、秋のトレンドカラーやヘアアレンジを提案。期間中の休日には約100人の客が立ち寄った。

 同校2年の永江愛子さん(20)は「最近でいえば、眉はあまり角度を付けないことがポイント。好きなモデルのインスタグラムや、化粧品の新作はよくチェックしています。実際の接客を実践できて勉強になりました」と語った。

 天神コアでは、次世代のトレンドリーダーを育成しようと、昨年から同校の学生と連携し、イベントを開いてきた。

 学生が韓国で仕入れた雑貨を販売したり、学生がデザインした服を商品化し、流行に敏感な若者の感覚を施設に吹き込んだ。「コアのターゲット層」となる学生が、同世代にSNSで発信すると、注目も集まる。今月27日にも、ハロウィンの関連イベントを開くという。

 ■営業40年

 天神コアは長年、若者文化を発信する役割を果たしてきた。

 開業は昭和51年6月。同じ年に天神地下街も開業し、前年には博多大丸が現在地に移転した。後に流通戦争といわれる天神商戦の「初戦」だった。それから40年が経つ。

 天神コアは、新しいことに敏感な10、20代をターゲットに、旬のブランドを手の届く価格で提供し、「ギャルの聖地」の地位を確立した。東京・渋谷の「SHIBUYA109(イチマルキュー)」が、福岡でいえばコアだった。

 来館者数は現在、平日で1日平均4万人、休日で6万3千人にのぼる。閉店発表後、「同じような施設ができるのか」などの問い合わせが数件あったという。

 大村美容ファッション専門学校の学生にも、常連客は多い。2年の松井留奈さん(19)は「高校時代は週1のペースで行きました。服が3千円以下でも手に入り、テナントも多いので、全身コーディネートできる。はやりを取り入れ、手が届くという魅力を、新しい店にも残してほしい」と語った。

 施設は、隣接する「福岡ビル」と、交渉がまとまれば「天神ビブレ」を合わせて建て替え、地上19階、地下4階の大型ビルに生まれ変わる。運営する西日本鉄道は、コアの名前は残す方向だが、開業予定は平成36(2024)年春のため、ファンは長期間、行き場を失う。

 常連客の話では、閉店後は天神周辺にある商業施設が、買い物の候補地に挙がるという。県外ファンも多いだけに、博多駅周辺も巻き込んだ顧客争奪戦が起きる可能性もある。若者文化の拠点がどう移るのか、注目が集まる。

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