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東京五輪・パラどう迎える 福岡でキックオフ会合 ホストタウン、官民で交流戦略

ホストタウンサミットでは各自治体の取り組みや、抱える課題を共有しあった=福岡県宗像市
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 2020年東京五輪・パラリンピックまで残り2年を切った。九州・山口の自治体も海外選手と地元住民とで交流を深めあう「ホストタウン」に登録し、それぞれにレガシー(遺産)を残そうと懸命だ。外国人観光客の受け入れなど課題は山積するが、官民連携で対処し、問題解決につなげる構えだ。(九州総局 中村雅和)

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 今年3月、オセアニア地域のレスリング代表候補7人が来日すると早速、福岡県築上町でキャンプをはった。同町は東京五輪では、柳川市やみやま市などとともに、オセアニアの計15カ国・地域のホストタウンとして選手団を受け入れる計画だ。

 人口2万人の築上町が、外国人のトップアスリートを迎え入れるのは3月の経験が初めてだった。同町の古市照雄生涯学習課長らは選手らの身の回りの対応に四苦八苦した。買い物では選手らがクレジットカードで支払いをしようにも、町内では使える店がほとんどなく、慌てて職員を銀行に向かわせたりもした。

 ホストタウンに登録した自治体は全国で323自治体を数える(7月末現在)。九州でも福岡市や大分県別府市のように外国人観光客にあふれ、国際交流のノウハウを培った自治体が名乗りを上げた。だが、大半は築上町のように「インバウンド慣れ」はしていない自治体だ。

 来日したトップアスリートにどう向き合うか。歓迎ムードを盛り上げ、五輪後も多くの訪日外国人に親しんでもらう中・長期的な国際交流戦略をどう立案するか。

 古市氏は「すべてが未知の領域だ。手探りながらも他の事例を参考に、組み立てていきたい。英会話に堪能なボランティアも募集したい」と語る。

 そうしたホストタウンに登録済みか検討中の自治体を応援しようと、福岡県などは8月17日、九州・山口・沖縄各県の自治体関係者を集めたキックオフ会合「ホストタウンサミットin九州」を福岡県宗像市で開いた。大使館関係者も含め約130人が参加し、受け入れ面の課題なども話し合った。

 会合では鈴木俊一五輪相が講演し、「東京五輪を成功させる鍵は国民一人一人が参加意識を持つことだ。ホストタウンはそれを実現できる、非常に良い手法だ」と強調した。

 続けて、障害者に配慮した街づくりを進める「共生社会ホストタウン」に登録した大分市が、飲食店や宿泊業者とバリアフリー化で連携強化を進めていると報告した。同市はスイスのパラリンピック選手を受け入れる。

 また、誘致先の国・地域の食文化に合ったレシピづくりなどを通じ、五輪への機運を盛り上げている食品大手、明治(東京)も先行事例を紹介した。

 ルーマニアの柔道チーム誘致を検討している福岡県古賀市の中村由果生涯学習推進課長は「広く市民を巻き込み、誘致する上で課題をどう一つ一つクリアすべきか、処方箋が分かり、良い機会になった」と感想を述べた。

 東京五輪は2020年7月24日から8月9日まで、東京パラリンピックは同年8月25日から9月6日まで行われる世界的なスポーツの祭典。成功させるための準備は着々と進む。

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