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【栃木この人】バイオリニスト・矢野晴子さん(53) 那須で音楽祭、夢咲かす

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 「開催まで無事にこぎつけた。演奏していて涙がこぼれそうになった」。今月2日に開幕した第1回那須クラシック音楽祭。実行委員長を務める一方、オープニングコンサートにはバイオリニストとして参加、これまでの道のりを振り返った。

 大学を卒業後、プロのバイオリニストに。母はピアノ教師、父も音楽好き、祖父は音楽学者という音楽一家で育った。クリスマスプレゼントとして両親からバイオリンが贈られ、8歳から弾き始めたという。

 クラシック音楽の演奏活動のほか、有名な音楽家とレコード録音やコンサートで共演。那須町には18年前ごろからたびたび演奏活動で訪れており、すっかり“那須ファン”に。「自然が豊かで温泉もあり、食べ物もおいしい。何より人が優しく温かい。それにひそかに音楽好きも多かった」

 平成16年、双子の妹でアマチュア演奏家の前嶋靖子さん(53)、その夫、雅樹さん(58)と音楽ホール「弦楽亭(げんらくてい)」(同町高久丙)をオープン。現在は那須と東京を拠点に演奏活動を続けている。

 那須町での音楽祭を考え始めたのは十数年前。長野県軽井沢町に音楽ホールができ、音楽祭が開かれているのを知り、「いつか那須でも開きたい」と思い立った。その後、弦楽亭に集うプロの演奏家や音楽愛好家からも「那須で音楽祭をやりたい」という声が上がり、今年1月に実行委員会を組織。長年の夢が現実として動き始め、開催にこぎつけた。

 「演奏家や愛好家、町職員たちとも、那須で音楽祭を開催し、町にクラシック音楽を浸透させたいと話してきた。子供たちにも根付かせたいと。実行委員長として、準備から全てに関わってきたので今は本当に感無量」

 音楽祭は町内のホールや観光施設などを会場に1カ月、クラシック音楽のコンサートを開く。24日にセント・ラファエル礼拝堂(同町湯本)で「ザ・芸者ストリングス・カルテットコンサート」、29日に町文化センター(同町寺子乙)で「弦楽亭室内オーケストラ」、30日に弦楽亭で「クロージングコンサート~ピアノ+弦五部+トランペット」を予定。自身も出演する。

 「音楽は全世界共通の言葉。世界に通じる音楽祭に育て、音楽を通して地域を盛り上げていきたい」。音楽家としての長年の夢は那須の地で花を咲かせ始めている。(伊沢利幸)

                   ◇

【プロフィル】やの・はるこ

 愛知県出身。東京芸術大卒。高校時代は全日本学生コンクール1位。大学時代は皇居東御苑の桃華楽堂(とうかがくどう)で御前演奏も。ヨーロッパ各地でコンサートを開催。さまざまな音楽家と共演、弦楽四重奏を中心としたオリジナル曲の制作、編曲など幅広く活動している。弦楽亭のオーナーの一人。53歳。

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