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和歌山・那智勝浦の土砂災害啓発施設、入館者倍増 観光客の案内所的役割に

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 ■好機に避難を意識付け

 平成23年の紀伊半島豪雨で大きな被害を受けた那智勝浦町の市野々(いちのの)地区に建てられた「県土砂災害啓発センター」で、30年度の入館者数が前年度より2倍増のペースで推移している。センターの坂口武弘所長は「センターが(周辺を訪れる)観光客の案内所的役割を担っているため」とみており、入館者にさらに災害時の事前避難の必要性を意識づける展示内容に力を入れる。

 センターは土砂災害のメカニズムを研究、啓発するために28年4月に開館。土石流を説明する大型模型が置かれ、県内の気候や土砂災害の危険度などを示したパネルの展示や映像の上映も行っている。

 また、センターでの研修も受け付けており、1カ月かけて受講者の出身地で起こった災害を調べ上げ、毎回オリジナルの講演を行う。紀伊半島豪雨のみの解説よりも、災害を身近に感じられると好評だという。

 今年度の入館者数は4~8月で1万4人と前年同期(4909人)の2倍以上で、28年度全体(1万1167人)、29年度全体(1万1998人)に迫るペース。しかし、センターでは入館者急増の要因について、あくまで那智の滝や熊野古道の大門坂を訪れた観光客が流れているだけで、センターが啓発する災害被害への関心が高まっているわけではないと慎重な見方を示す。

 そこで今年度から職員が展示物を使って解説ができるよう教育したほか、入館者の前で実際に大型模型を動かせるように方針を転換。坂口所長は「今、入館者が増加していることをチャンスととらえ、短時間しか滞在しない多くの人にも事前避難の必要性を意識付けられるよう、印象的な啓発を行わなければいけない」と力を込めた。

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