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盛岡1歳児塩中毒死 父、求刑超える判決に「思い考慮してくれた」

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盛岡1歳児塩中毒死 父、求刑超える判決に「思い考慮してくれた」

 1歳児が塩化ナトリウム中毒で死亡した事件で、業務上過失致死罪に問われた盛岡市の認可外保育施設の元経営者、吉田直子被告(35)に、盛岡地裁が14日、言い渡したのは求刑を超える判決だった。民事訴訟でも「故意に塩を投与した虐待死」と訴えている被害者の下坂彩心(したさか・あこ)ちゃん=当時(1)=の父、亘さん(28)は「罰金で終わるのかなと思っていた。私たちの思いを考慮してくれたかな」と評価した。

 中島経太裁判官は判決で、「乳幼児に与える飲食物に食塩を加えるのは普通でなく、相当量の食塩を摂取させたのは非常識」と指摘。「罰金刑を選択すべき事案ではない」と結論づけた。

 判決後の会見で、彩心ちゃんの両親の代理人弁護士は「禁固刑の選択は難しかったと思うが、被害者に寄り添う気持ちになって、よく決意してくれた」と述べた。その上で、「虐待死だった」と主張、「民事訴訟で明らかにしていきたい」と語った。

 亘さんも、吉田被告が食塩を与えた理由を明かさなかったことに対して、「ただただ腹立たしい」と唇をかんだ。

 一方、吉田被告の弁護人は、求刑を上回る判断について、「現実的にありうる範囲のことなので、驚きはない」と述べた。

 盛岡地検の吉武斉彦(なおひこ)次席検事も「量刑はある程度幅がある。裁判所が厳しく判断したのだと思う」との見解を示した。