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まちづくりの「技」ベトナムに 西鉄、ロンアン省で大規模開発参加

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 西日本鉄道が今夏から、ベトナム南部のロンアン省で、大規模な都市開発に乗り出した。現地の大手デベロッパーと連携し、3千の戸建て住宅を建設するほか、一帯に学校や病院を整備する。周辺都市との間を結ぶバスも運行する予定で、九州で培ったまちづくりのノウハウを、ベトナムで発揮する。(高瀬真由子)

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 開発予定地はロンアン省ベンルック県にあり、ベトナム最大の都市、ホーチミンからは南西30キロに位置する。川に面し、もとは農地が広がっていた。面積は165ヘクタールで、ヤフオクドーム23個分に当たる。

 事業名は「ウオーターポイントプロジェクト」で、ナムロン投資など、現地法人と組んで推進する。総事業費は316億円。住宅は2019年の販売開始、23年の完成を計画している。

 目指すのは、公共交通も一体となったまちづくりだ。高速道路でつながるホーチミンへ、通勤・通学時間帯に高速バスを5~15分間隔で運行する。この運行に西鉄が助言する。

 ベトナム国民は川に親近感があり、川沿いの住宅は人気が高いという。さらに周辺は工場開設に伴い、住宅需要が高まる。西鉄は実需は底堅いと判断した。

 西鉄住宅事業本部海外事業担当の香山太郎部長(47)は「良質な住宅を提供することで現地の暮らしの向上につなげ、発展に貢献したい。ベトナムに根を下ろし、長期目線で事業に取り組む」と語った。

 ■有望な市場

 日本国内は少子高齢化や人口減少が進み、住宅や公共交通の市場は縮小する。

 その中で西鉄は、有望な市場としてアジアに着目する。2016年に海外初の住宅事業として、ホーチミンに500戸のマンションを建設した。

 その後も積極投資を進め、ベトナムではこれまでに、北部のハイフォンなど計6カ所で、マンションや戸建て住宅の建設に着手し、経験を積んだ。事業を通じて、ナムロン投資と信頼関係を築き、今回の「まちづくり」の参入につながった。

 ベトナムの都市開発には、多くの日系企業が目を向ける。東急電鉄は、ホーチミン市近郊のビンズン省で、日本での沿線開発を生かした都市開発を進める。阪急不動産も西鉄と連携し、マンションや戸建て住宅建設に取り組む。

 ■成長戦略の一翼

 ウオーターポイントプロジェクトには、日本の官民ファンド「海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)」も19億円を出資する。

 日本政府は、優れたインフラシステムの輸出を、成長戦略の一つと位置付け、平成26年にJOINを設立した。アジアへのインフラ投資で、主導権を握ろうとする中国を、牽(けん)制(せい)する意味もある。

 西鉄はインフラ輸出の一翼を担うことになる。

 西鉄は海外事業の拡大を目指し、ベトナムのほか、インドネシアでも住宅事業に着手し、タイでも市場調査を進めている。

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 九州・沖縄の商工会議所でつくる九州商工会議所連合会は14日、会員の販路拡大など経済交流を目指し、ベトナム商工会議所と協力合意書(MOU)を締結した。ベトナムは東南アジア諸国連合(ASEAN)の中でも存在感が増しているとして、中小企業の海外展開を後押しする。

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