産経ニュース

西日本豪雨 「衛生・健康管理が課題」 被災地支援の保健師、山梨知事に報告

地方 地方

記事詳細

更新


西日本豪雨 「衛生・健康管理が課題」 被災地支援の保健師、山梨知事に報告

 西日本豪雨で大きな被害を受けた岡山県倉敷市真備町に県から派遣され、任務を終えた保健師チームが13日、後藤斎知事に活動内容を報告した。被災から約2カ月後に現地入りしたメンバーが、避難所での支援内容や課題を説明。後藤知事は報告を熱心に聞き、「本県で同様の災害があったときどう準備していくか。県と市町村との連携が重要だと感じた」と述べた。(松田宗弘)

                   ◇

 支援は倉敷市が国などを通じ要請。本県は8月29日から約1カ月間、7チーム(計21人)を6日間ずつ、同市立岡田小学校と老人福祉施設「まきび荘」に派遣している。

 報告で医務課の古屋理恵主査は、「炊き出しや弁当、被災者同士の食べ物のやりとりがあったが、衛生面の心配や栄養バランスの悪さを感じた」と問題点を振り返った。

 NPOが常駐した「まきび荘」では、生後2カ月の乳児にスープが提供されるなど、「手厚い支援がありがたかった」という。

 健康増進課の小野千恵課長補佐は、「支援活動を優先し、自身の病気の治療を中断したボランティアがいた。支援側の健康管理も重要だ」と強調した。

 県と市町村の連携については、「日頃から県が健康に関する市町村の課題を考えるなどの関係作りがなければ、被災時の連携がとれない」と指摘した。

 中北保健福祉事務所の佐藤久子課長は、「避難所では生活習慣が変わるので、慢性的な病気の管理が困難だと感じた」と報告。体を動かさない状態が続き、心身の機能が低下する「生活不活発病」となる避難者がいたという。

 「不眠や頭痛などの訴えが多く聞かれた。被災者でもできる範囲の役割が持てるといいと思う」と健康維持の面から避難所の業務に関わる必要性を訴えた。

 県医務課によると、県は東日本大震災、熊本地震などの発災後、1カ月以内に支援チームを派遣してきた。だが、今回は発災から約2カ月後の派遣。第1陣が現地入りした8月末時点の避難者数は、岡田小が約150人でピーク時の10分の1以下、まきび荘も約40人にまで減っていた。

 守屋法子看護指導監は「地震と豪雨は被災状況が違う。今回は支援の時期も異なった。課題を整理し、災害に備えたい」としている。