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「年縞」が語る太古の歴史 若狭・水月湖の堆積物研究する県年縞博物館開館 

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「年縞」が語る太古の歴史 若狭・水月湖の堆積物研究する県年縞博物館開館 

 地質学的年代を決める世界標準の物差しとなる若狭町・水月湖の湖底堆積物「年縞(ねんこう)」を研究展示する「県年縞博物館」(同町鳥浜)が15日に開館する。県は開館後、若狭三方縄文博物館と連携した特別展を開くなど近隣の関連施設と協力して、教育や観光につなげる方針で、研究者だけでなく観光客や学生ら幅広い層の入館者を期待して積極的にPRする考えだ。

 年縞博物館は縄文ロマンパーク内に建設。木造平屋建て研究棟と鉄筋・木造・鉄骨2階建て展示棟の建物(延べ約1800平方メートル)で構成。展示では、45メートル(約7万年分)の水月湖年縞を直線的に展示するほか、年縞に含まれる花粉や火山灰などから解明される気候変動や人類史などを解説する。年間約6万人の入館者数を見込んでいる。事業費は約14億8千万円。

 同博物館では、立命館大学(京都市)と共同して、年縞から花粉を抽出し年代測定の誤差を縮小する研究などを行う国際連携組織も設立し、年縞の学術的価値を国内外に発信する。

 特別館長(非常勤)には県文化顧問で年縞に詳しいノンフィクション作家の山根一眞(かずま)さん(70)が就任する。中学2年生の国語の教科書に年縞の原稿を執筆し、同博物館の展示内容の監修にも携わっており、「年縞が福井県の新たな顔として広く知られるよう全力を尽くす決意です」とコメントした。