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防災ヘリ墜落あす1カ月 再発防止へ県が新組織 運航体制の見直し急ぐ

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 県の防災ヘリコプター「はるな」が中之条町の山中に墜落し、搭乗員9人が死亡した事故から10日で1カ月となる。大沢正明知事は7日、再発防止を目的とした新組織を立ち上げ、事故の検証を進める方針を明らかにした。唯一の防災ヘリを失った県は、後継機の導入と今後の運航体制の見直しを急ぐ考えだが、実際とは異なる飛行計画を国に提出していた問題なども未解決で、先行きは不透明だ。

 県が今月中にも新設する組織には、外部有識者を招く可能性もあり、消防保安課の福島計之次長は「二度と事故を起こさず、隊員の安全を確保するための検証を行う」と説明。検証の対象は、防災ヘリの運用面から後継ヘリをめぐるテーマまで広範に及ぶ見通しだ。

 唯一の防災ヘリを失った県内で稼働できるヘリは現在、県警の「あかぎ」と前橋赤十字病院のドクターヘリ2機の計3機のみ。

 昨年度の「はるな」の飛行は計403回に達し、このうち、火災や救助などの緊急運航は190回に上った。

 後継機導入までの間、県は協定を結ぶ近隣7県に出動を要請する方針で、事故から今月6日までに計4回、栃木県と埼玉県の防災ヘリが県内で活動した。県は、「県警のヘリは『はるな』と比べると小型だが、今後は県警に救助活動を依頼する機会が増えそうだ」としている。

 また、昨年度の救助出動のうち、山岳救助が全体のほぼ9割、54回に上っており、山林面積の多い吾妻郡選出の南波和憲県議をはじめ、山岳地域の住民から早期の後継機導入を望む声が上がっている。

 県によると、後継ヘリの稼働は早くても平成33年5月以降で、より安全性を高めるための装備を導入する方針だ。しかし、来年3月に予定していた入札について同課の担当者は「当初よりも遅れる可能性がある」と話す。

 一方、運航委託先の東邦航空(東京都)が、実際のルートと異なる飛行計画を提出したり、到着を確認せずに「到着した」などと国に“虚偽報告”していた問題を受け、県は今後の運航方法について、従来通りの民間委託か、操縦士を県が雇う自主運航かも含めて「あらゆる可能性を検討する」としている。

 大破した機体は早ければ11月上旬までに回収される見通しで、県警は業務上過失致死容疑を視野に捜査を進めている。

                   ◇

 8月31日まで県庁に設置された献花台には約2千人が訪れ、犠牲者を悼んだ。「はるな」が活動拠点としていた前橋市の群馬ヘリポートでは、現在も献花を受け付けている。

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