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奄美、世界遺産目指し官民でネコ対策 生態系保全「住民意識高めたい」

鹿児島県奄美市に暮らすネコ。島では「ノネコ」対策が進む
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 「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」の世界自然遺産登録を目指し、鹿児島県奄美市では、希少動物を捕食してしまう「ノネコ」とその予備軍「野良猫」への対策に、官民挙げて取り組む。平成32(2020)年の登録実現へ、関係者は「生態系保全へ住民の意識を高めたい」と口をそろえた。

 捨て猫などが野生化したのをノネコと呼ぶ。遺産候補地の山林で、国の特別天然記念物で絶滅危惧種のアマミノクロウサギといった固有種を食べてしまうことが、問題になっている。

 環境省によると、奄美大島には600~1200匹いるという。候補地が世界遺産にふさわしいかを判断する国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関は、多様な生態系を高く評価しており、登録にはノネコ対策が欠かせない。

 奄美市は23年、ネコの飼い方を定めた条例を制定した。現在、飼育登録や身元証明のマイクロチップ装着など10項目を義務付けており、違反すれば5万円以下の罰金だ。

 ただ、島の伝統が立ちはだかる。島民は古くから、ネズミを捕まえてくれるネコを、家畜と捉えていた。屋外で放し飼いするのは当然との風潮がある。

 飼い主から逃げたり捨てられたりして、人間の生活圏で与えられた餌で生きるのが野良猫だ。餌が不足して山林に拠点を移し、野生化するとノネコになってしまう。

 中長期的な視野でノネコ増加を防ぐには、野良猫の繁殖を抑えることも必要とされる。

 このため、野良猫を捕まえて不妊・去勢措置を施す取り組みも活発だ。同市環境対策課によれば、奄美大島での野良猫の生息数は推定5千~1万匹という。島内5市町村では29年度、922匹に措置が施された。

 島の猫好きら3人でつくるグループ「奄美猫部」は、年間50匹程度の不妊・去勢をしている。代表の久野優子氏(44)は「焼け石に水だ。ペットを飼うことへの責任を持ってほしい」と語った。

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