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「坊っちゃん」と「田舎教師」後世に 熊谷高に主人公モデル在校の記念碑建立 埼玉

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「坊っちゃん」と「田舎教師」後世に 熊谷高に主人公モデル在校の記念碑建立 埼玉

県立熊谷高校で行われた記念碑建立の除幕式=25日、熊谷市大原(黄金崎元撮影) 県立熊谷高校で行われた記念碑建立の除幕式=25日、熊谷市大原(黄金崎元撮影)

 文豪、夏目漱石の「坊っちゃん」と田山花袋の「田舎教師」の主人公のモデルが同時期に在校していたことを後世に残そうと、県立熊谷高校(埼玉県熊谷市大原)の卒業生らが建立の準備を進めてきた記念碑が完成し、除幕式が25日、同校で行われた。除幕式には約50人の卒業生が集まり、記念碑の建立を祝った。

 記念碑建立の実行委員長を務めた島野直さん(81)は「2つの傑作の主人公のモデルが先生と生徒として、一緒にいたのは歴史に残る事実で、熊高の大きな遺産になる」と同日の除幕式であいさつした。

 記念碑建立のきっかけとなったのは、坊っちゃんの主人公である語り手のモデルとされ、旧制熊谷中学校(現熊谷高)の教師だった弘中又一氏と、田舎教師の主人公、林清三のモデルで生徒だった小林秀三氏が一緒に納まった写真が見つかったことだ。

 写真は明治34年3月28日の第2回卒業式終了後に撮影されたもので、この事実を後世に残そうと、卒業生らが発起人となり、記念碑建立の実行委員会を発足させた。卒業生1人1万円の寄付を設定し、募金目標を200万円としたが、応募者が殺到し、最終的には425人に達した。

 記念碑の表面には「坊っちゃんと田舎教師 ここに教え ここに学ぶ」と刻まれ、弘中氏と小林氏の人物像が紹介されている。裏には425人の氏名も刻まれている。

 記念碑建立に向けた準備に関わり、2年前に同校で弘中氏と小林氏について講演したことがある米山実さん(76)は、「2人がいた歴史を後輩に伝えられることがうれしい」と笑顔で語った。