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福岡市の「都市力」高める 行政サービス充実へLINEと包括連携

包括連携協定を締結した福岡市の高島宗一郎市長(中央)とLINEの出沢剛社長(左)ら
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 福岡市は23日、無料通信アプリを展開するLINE(ライン)と包括連携協定を締結した。市民サービスの充実や観光振興など、幅広い分野で情報通信技術(ICT)を活用し、「都市力」を高める。LINE側も、人口150万超の都市をフィールドとして、技術開発を進め、競争力を向上させる。(九州総局 中村雅和)

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 両者は、人工知能(AI)を導入した消費の活性化策▽行政サービス効率化▽企業活動の支援▽人材育成▽防災▽ICT教育▽情報発信-の7分野において協力する。

 具体的には、9月から、LINE上で粗大ごみの収集受け付けを始める。

 現在、粗大ごみを出す人は、電話かネット経由で、市に収集を依頼。コンビニエンスストアなどで処理券を購入し、指定された日時・場所にごみを出している。

 これをLINEの福岡市公式アカウントでも、受け付けるようにする。スマートフォンなどでごみの種類や収集希望日を選ぶだけで、申し込みが完了するようになる。

 将来的には、収集費用の電子決済も目指すという。

 また、屋台の集客を支援する構想もある。

 観光客らが食べたいメニューなどを投稿すると、条件に合う屋台を自動的に選び、空席状況などを提示する。客と店が、予約成立までLINE上でやりとりする方式を検討している。

 高島宗一郎市長は記者会見で「LINEから、他の自治体に先駆けた住民サービスを提案してもらえるのは、大きなプラスだ。あらゆる分野で市民サービス向上につなげたい」と語った。

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 ■すでに成果

 福岡市とLINEの協力関係は、平成28年10月に始まった。情報発信の強化に関して連携した。災害情報発信や、公共施設の使用量の電子決済などのサービスが始まった。

 今回の包括提携で、さらに結びつけを強める。

 LINEの出沢剛社長は、福岡市を「新技術の活用に積極的で、国内外のエンジニアが集まる求心力のある都市だ。(米・シリコンバレーのような)テック・シティになる力がある」と位置付ける。

 福岡市との協力は、LINEの競争力にもつながる。

 1カ月間に少なくとも1度、LINEを使用するユーザーは、国内で平成30年7月に7600万人だった。増加が続いており、国内でLINEの存在感は大きい。

 ただ、全世界ベースでみると、巨大なライバルが立ちはだかる。

 LINEのユーザー2億1千万人超に対し、フェイスブック20億人、インスタグラム10億人に達している。

 ネットは栄枯盛衰の激しい業界だ。国内で「向かうところ敵なし」の状態であっても、安穏とはしていられない。実際、台湾やタイといったLINE利用者が多い4カ国・地域では、利用者数は微減傾向になっている。

 福岡市は今、ICTの関連企業から「選ばれる都市」となった。その福岡と協力し、新たな技術を開発すれば、他都市への売り込みでも優位に立つ。

 実際、出沢氏は「福岡市で魅力発信の手伝いをし、日本全国の都市にも提案したい」と語った。

 一方、LINEが提供する新しい行政サービスに、市側の費用は発生していない。高島氏は「完成されたサービスを買うのではなく、サービス開発をお手伝いし、一緒にやっているからだ。チャレンジは福岡で、マネタイズ(収益化)は東京でと訴えている」と語った。

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