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「沖ノ島」にくいや鎖 世界遺産 福岡県、撤去検討も難航

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 世界文化遺産に昨年7月に登録され、神職以外の立ち入りが禁じられている沖ノ島(福岡県宗像市)の国史跡の範囲内に、以前設置された磯釣り用とみられるくいや鎖が含まれていることが分かり、撤去したい県などが頭を悩ませている。権限が誰にあるのか分からないためで、解決には時間がかかりそうだ。

 沖ノ島は九州本土の沖約60キロに位置する。宗像大社(宗像市)の「沖津宮」がある神域で、世界文化遺産「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」の中心資産。女人禁制でもある。

 市によると、くいは金属製で最長約1メートル。沿岸の岩場や岩礁の計13カ所に22本打ち込まれ、ほか2カ所には柵と鎖が設置されているという。

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)が登録時、島への上陸や船舶の接近の増加が懸念される点に考慮を求めたことを受け、国は昨年10月、文化財保護法に基づく史跡の範囲を岩場や周辺の岩礁を含む島の半径2キロまで拡大した。この結果、問題のくいなどが含まれることになった。

 周辺は、人気の釣りスポットでもある。市世界遺産課の担当者は「地元業者が船で釣り客を岩場に運び、多い日は約60人に達する」と説明。釣り人の命綱の固定に今も使われているとみられ、主なものは20年以上前から存在を確認していたという。

 保存活用協議会の事務局を務める福岡県は「くいや鎖は文化財としての価値を損ねる」として撤去が望ましいとの立場だ。

 ただ、島全体は宗像大社が所有するが、岩場や岩礁は土地登記の範囲外。大社は「法的根拠がなく勝手に撤去できない」とする。県や市、大社は今後、所有者も管理者もいない岩場などにある工作物について、撤去する具体的な方法を、検討していく。

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