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【数字から見えるちば】「空き公共施設」の民間活用(上) 企業の地方進出「実験」に最適 ちばぎん総研主任研究員・五木田広輝

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【数字から見えるちば】
「空き公共施設」の民間活用(上) 企業の地方進出「実験」に最適 ちばぎん総研主任研究員・五木田広輝

ちばぎん総研受託調査部研究員の五木田広輝さん ちばぎん総研受託調査部研究員の五木田広輝さん

 企業の地方進出には必要条件と十分条件の双方の整備が必要だが、まず必要条件について、千葉県と神山町を比較すると、南房総や外房は「域内全域高速ネット通信網整備」という点では及ばないものの、「都会の喧騒(けんそう)から離れ自然に囲まれて温暖で過ごしやすい環境」は同等であり、「都心から車や電車・バスで1時間半から2時間の距離」「羽田・成田空港との近接性」では、千葉県が明らかに勝っている。

 一方、「企業集積による連携やブランド化」が企業進出のための十分条件になるが、この点は、先進地域である神山町に及ばず、これからの課題である。

 神山町への企業進出が進んだもう一つの理由として、「NPO法人グリーンバレー」の役割も大きい。同法人は国内外の芸術家を同町に招いて創作活動に取り組んでもらう「神山アーティスト・イン・レジデンス」を11年に始めたのを皮切りに、今では創業支援、シェアオフィス運営、町への視察対応、移住相談、情報発信など、幅広い活動をワンストップで手がける。

 千葉県においても行政だけでは行き届かない部分に対応したり、中長期的に活動を継続するためにNPO法人などの民間団体と連携する視点を持つことが重要である。

 空き公共施設は今後も増え続けるが、千葉県は、都会にも自然にも近い「ローカルの入り口」として、地方進出の最初の「実証実験」の場に最適である。都内企業による、お試しの研修・合宿を含めて県内の空き公共施設の利活用がさらに進むことを期待したい。(寄稿、随時掲載)