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東海道の版画や肉筆画 馬頭広重美術館で特別展 栃木・那珂川

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 江戸時代の浮世絵師、歌川広重(1797~1858年)の没後160年の節目に合わせ、那珂川町馬頭広重美術館(同町馬頭)で特別展「大広重展-肉筆浮世絵と錦絵の世界」が開かれている。9月24日まで。広重の出世作「東海道五拾三次之内(ごじゅうさんつぎのうち)」などの版画と共に同館所蔵の肉筆画が一挙公開されている。

 広重は本名・安藤重右衛門(じゅうえもん)。江戸の定火消(じょうびけし)(幕府直轄の火消)の家に生まれたが、浮世絵師の歌川豊広に入門。初期は美人画や役者絵、歴史画を制作していたが、風景画が評判になり、「東海道五拾三次之内」が人気となった以降は名所絵の絵師として活躍した。

 今回の特別展では、「東海道五拾三次之内」の「保永堂版東海道」をはじめ生涯で約20種制作したという東海道シリーズの中から「有田屋版東海道」「美人東海道」「行書東海道」などの作品を展示。有田屋版は版元・有田屋清右衛門が出版したもので四ツ切判という小さな判型で作られた。美人東海道は手前に女性、背景に東海道が描かれている。

 また、肉筆画では広重が天童藩(山形県天童市)の依頼で描いた浮世絵「天童広重」の作品を公開している。江戸時代後期、同藩は財政が厳しく、藩内外の商人や農民から献金を募ったり、借金をしたりして、そのお礼や返済の代わりに掛け軸にした「天童広重」の作品を渡していた。幕府の米蔵が並ぶ浅草蔵前の奇松「首尾の松」を前景に、そこから女性の乗る小舟と両国橋を望む「東都両国橋首尾之松」などの名作が展示されている。

 同館の長井裕子主任学芸員は「広重は江戸や東海道など日本各地の風景を描いた。なかなか見ることのできない肉筆画の名作もそろえた。ぜひ叙情あふれる作品を見てほしい」と話す。前期は19日まで。後期は23日~9月24日。問い合わせは同館(電)0287・92・1199。(伊沢利幸)

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