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【夏の甲子園】山梨学院、大逆転劇も幻に

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 第100回全国高校野球選手権大会第2日の6日、山梨学院は第1試合で高知商(高知)と対戦した。一時は6点差をはね返す大逆転に成功したが、本塁打4本を含む計30安打が飛び交う打撃戦の末に12-14で惜敗し、初戦で涙をのんだ。

 山梨学院は一回表、4番の主砲・中尾が適時打を放ち先制点を奪う。一方、エースの垣越は初回のピンチを無失点で切り抜けながらも、四回までに7点を失う。垣越は「試合のリズムを作ることができなかった」と悔やんだ。

 大差を追いかける展開の中、五回に打線が爆発。藤本の適時内野安打で1点を返し、さらに3点を加える。1死満塁で打席に立った中尾が「どうであれ全力でやる」と腹をくくってバットを振り抜くと、白球は外野スタンドへ。「完璧だった」という満塁本塁打が飛び出し、この回だけで計8点を奪って逆転した。

 垣越は必死の投球も相手打線をかわせず、六回途中に降板。継投策は功を奏せず、逆転を許す。七回表には野村の会心の左本塁打などで再びリードしたものの、その裏に3点を奪い返され、力尽きた。

 垣越は「3年間を一緒に過ごした最高の仲間たちと、甲子園で最高の試合ができた」と、激戦を静かに振り返った。

 

 ▽1回戦

 山梨学院  100 081 200-12

 高知商   012 404 30×-14

(山)垣越、鈴木、相沢、鈴木-栗田

(高)北代-乗松

 ▽本塁打=中尾、野村(山)、藤高、乗松(高)▽三塁打=西村(高)▽二塁打=相沢、藤本(山)、北代、山崎、西村(高)

                   ◇

 山梨学院・吉田洸二監督「相手打線が想定よりも直球に強く、守備の乱れも修正できなかった。監督の責任。選手たちは、よくつないで追い上げてくれた」

                   ◇

 ■スタンドから奮闘に「ありがとう」

 山梨学院の応援席では、県内や全国から同校に集い、努力を重ねて大舞台に立った球児に家族らも熱い声援を送った。甲斐市出身の相沢の父、貴志さん(46)は手にした黄色のコーンを力強くたたき、息子を後押しした。

 野球一家の相沢家。寮生活の相沢は日曜日には自宅へ帰り、夕食を共にする。話題はもちろん野球。球児だった貴志さんと相沢の兄は、高校時代に県予選で敗退した。貴志さんは「甲子園に一番乗りしてくれた」と誇らしげだった。

 最後の打者となった佐古は神奈川県出身。バスケットボール元日本代表の父、賢一さん(48)に「寮がある学校に入った方がいい」とアドバイスされ、山梨学院に進学した。母の智美さん(50)は「中学のときは普通の父と思っていたようだが、高校生になり、プロのすごさに気づいたようだ」と話す。ほとんど帰省はしないものの、賢一さんは電話で助言するなど精神面で支えた。

 力を振り絞った佐古に試合後、智美さんは「今までの努力を出し切れたと思う」。

 スタンドからは「ありがとう」と大きな声が上がり、応援団は奮闘した選手たちをねぎらった。(吉沢智美)

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