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こども医療費助成 32市町、高校生まで拡大 静岡・浜松両市は実施せず

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 子育て支援の一環として県が10月から「こども医療費」の対象を高校3年生までに拡大することで、県内35市町のうち32市町で10月から高校生世代の医療費が無料または1回500円となることが産経新聞の調べで3日、分かった。ただ、県の補助対象に政令指定都市は含まれないことから、財政負担を懸念して静岡、浜松両市は今年度の高校生への助成は行わない。松崎町でも今年度の実施は難しく、子育て世代の関心が高い医療費助成について市町間格差が生じる結果となった。

 県は現在、中学3年生までの医療費の一部を政令市を除く33市町に補助しており、県内の中学生以下は無料または1回500円の自己負担で通院できる。

 しかし、川勝平太知事が昨年6月の知事選の公約に掲げたこともあって、県は10月から医療費補助の対象を高校生まで拡大する。今年度当初予算で総額20億9千万円を確保し、このうち33市町の高校生分(10月~来年3月)として1億7千万円を見込む。川勝知事は「高校生になると乳幼児ほど病気をしなくなるし、けがについては保険に入っていることが多い」として、県の負担がそこまで膨らまないとの見方を示した。

 もっとも、県から市町への補助率は市町の財政力に応じて2分の1から4分の1まで幅がある。このため規模が大きく子供が多い市町の出費はかさみ、財政規模が小さい市町には金額は少なくとも負担感が大きくなる。

 このため県内の市町で構成する県市長会と町村会は、財政力によらず全市町への補助率を一律2分の1とするよう県に強く要望している。実際、負担が大きいこともあって県の助成がある市町としては松崎町が唯一「検討はしているが何も決まっていない」と、今年度の高校生までの対象拡大は見送る。

 静岡、浜松両市については、政令市移行の際に県の医療費補助を受けないことで合意しており、現在は市の財源で中学生以下に助成している。高校生までの対象拡大について静岡市は「4億円ほどの経費が必要になるので」と消極的。入院、通院のたびに患者に500円の自己負担を求めている浜松市も「年間約5億円ほどかかると試算しており、30年度は現行のまま」としている。

 県は「できれば県内全市町が足並みをそろえるのが望ましい」と両市にも高校生までの拡大を要請しながらも、県が政令市に補助することは困難だと突き放す。これに対し両市は「こども医療費は20政令市のうち15市が県の補助を受けている。県内一律の対象拡大が望ましいというならば県にも負担をお願いしたい」と県に協議の場を設けるよう要求。両者の主張は平行線をたどっている。 (田中万紀)

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