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シャープ、矢板のテレビ製造撤退 市役所に相談窓口設置

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 シャープが国内の家電生産を大幅に縮小し、年内に栃木工場(矢板市早川町)での液晶テレビの生産を打ち切る方針を固めたことを受け、斎藤淳一郎矢板市長は3日、市役所で記者会見し、今後の対応について明らかにした。同日、シャープから報告を受けたことを明らかにし、市役所内に対策本部と特別相談窓口を設置。地域経済や雇用対策などに取り組む考えだ。

 同社の喜多村和洋グローバルTVシステム本部長が同日午前、市役所に斎藤市長を訪ね、今年12月末で栃木工場での液晶テレビの生産を終了することを正式に伝えた。

 同工場は昭和43年4月にカラーテレビの製造工場として操業を開始。今後は物流拠点としての機能は残すが、テレビ製造の歴史は半世紀で幕を閉じることになる。喜多村本部長は「生産面における国際競争力の確保が(同社にとって)最重課題」と理解を求めたという。

 東日本全体のサービスセンター、物流の拠点として事業所は残し、同市在住の約270人を含む従業員約660人は配置転換などで雇用は維持する方針。テレビ製造撤退後の工場跡地については、斎藤市長が「期限を切って更地にし、売却や市への寄付を含めた、より幅広い検討をしてほしい」と求めたのに対し、喜多村本部長は「いたずらに荒廃させることなく、市とも十分に相談しながら進めたい」と答えたという。

 同工場は昭和61年ごろには従業員約3千人を誇り、うち同市在住は約半分を占め、地域経済に大きく貢献したが、相次ぐ工場の規模縮小で大幅に減少。61年度の納税額は市税全体の18・9%を占めたが、平成21年度以降は0・1%まで落ち込んでいた。

 斎藤市長は会見で「市財政に占める栃木工場のウエートは年々低下していた。今後、見込まれる税収減額を考慮しても、『矢板のまちが一気に傾く』という状況にはないが、矢板といえばシャープ。矢板のシンボル的な存在だった液晶テレビの生産終了の知らせは大変残念だ」と厳しい表情だった。

 一方、市内の商工関係者は「これまでも工場の規模縮小が段階的に続いてきたので、生産打ち切りも、みんな割と冷静に受け止めている。地域経済への影響が懸念されるが、やむ得ない」と話した。

 雇用対策について同市では「栃木工場で配置転換に応じることができない従業員も少なくない」として、市商工会と連携し、全力で対策に当たる方針だ。同市観光商工課に特別相談窓口を設置。同商工会も週明けにも会員事業所に対し、緊急アンケートを実施し、同工場の縮小に対する影響や退職従業員の採用などについて調査する。(伊沢利幸)

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