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館林市「日本一暑いまち」返上か アメダス移設後、全国最高なし 「知名度が低くなってしまう…」

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 記録的な猛暑が続く今夏、例年なら全国最高気温観測地の「常連」として名前が出る館林市の影が薄れつつある。6月に地域気象観測システム(アメダス)が移設後、日中の最高気温が全国トップになった日はゼロ。気象庁が公表を始めた7月2日から約1カ月間の新旧観測所の最高気温を比較すると、新観測所のほうが平均0・5度低い結果となった。地域振興などのため、市が掲げてきた「日本一暑いまち」の看板が取り下げられる可能性も出てきた。 (斎藤有美)

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 アメダスはもともと、市中心部の館林消防署(同市美園町)敷地内に設置。駐車場やアスファルト舗装の道路と隣接する環境で、インターネットなどで「高温になりやすい場所にあるのでは」「ズル林」などと実際の暑さを疑問視する声があった。

 夏本番を前にした6月13日、アメダスは消防署から約2キロ先の県立館林高校(同市富士原町)の風通しのよいグラウンドの一角に移設。その後は日中の最高気温が1度も全国トップになっていない。

 7月2日から今月2日にかけて、旧観測所では事実上の全国最高気温を記録した日が7日あったが、新観測所はゼロ。最高気温の平均は、旧観測所が35・1度で、新観測所は34・6度と0・5度の差がみられた。

 地元商店街などは「日本一暑いまち」を売りに、例年イベントを開催するなどして地域活性化を図ってきた。館林商工会議所は「日本一HOTなまち 激辛・激甘・激冷グルメ総選挙」を毎年開催し、今年で6回目となる。

 新井利和実行委員長(58)は「外国の方からも『館林は日本一暑いまちね』と言われるほど暑いことで知名度が高い。マスコミに取り上げられなくなり、このまま知名度は低くなってしまうのでは」と表情を曇らせる。

 全国最高気温を記録していないとはいえ、猛暑が続く今夏の気候は異常だ。かごめ通り唯一のかき氷店「やぎや」の店主、木村実さん(61)は「暑すぎて、商店街を見ていても歩く人がいない」と嘆く。

 しかし、「夕方くらいから涼を求めてお客さんはきてくれる。アメダスの温度は気にしていない」と依然強気だ。

 平成19年8月16日に40・3度を記録したのを契機に、市は20年度から「日本一暑いまち館林暑さ対策本部」を設置。市役所玄関に特大温度計、東武館林駅東口駅前にクールゾーンを設けるほか、「熱中症予防アンバサダー」講習会を開き、熱中症の知識を備えた人材育成に注力している。

 市の担当者は「アメダス移設によって温度が変わっても、体感温度は変わらない。対策は継続していく」としている。

 ただ、全国最高気温の観測地として市の名前が出てこない状況が続けば、「日本一暑いまち」という看板は嘘になってしまう。

 担当者は「今夏シーズン終了後に、気温の状況や暑さ対策の結果を検証する際、文言をどうするのかという話が出たら、検討していく」としている。

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