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【世界女子ソフト IN CHIBA】ボツワナ代表コーチ・中村藍子さん(39)

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【世界女子ソフト IN CHIBA】
ボツワナ代表コーチ・中村藍子さん(39)

 ■初戦は日本「全力で戦う」

 2日から12日までの間、県内4球場で世界各地の予選を勝ち抜いた16の国や地域の代表が熱戦を繰り広げる世界女子ソフトボール選手権大会2018千葉。アフリカ予選を制したボツワナ代表を打撃アシスタントコーチとして支えるのは佐倉市で育った中村藍子さん(39)だ。3日の初戦の相手はくしくも世界屈指の強豪で母国の日本代表。「むしろ幸運。全力で戦って、多くを学んでほしい」と異国の教え子たちを鼓舞する。

 ◆佐倉でソフト始める

 中村さんは東京都生まれ。その後、引っ越した佐倉市の中学校でソフトボールを始め、高校、大学、そして実業団でも主に内野手として19年間活躍した。

 平成25年の現役引退後はスポーツジムのインストラクターなどをしていたが、「海外で大好きなソフトボールに関わる仕事をしたい」という思いが募る中、JICA(国際協力機構)の青年海外協力隊がボツワナでソフトボールを教える人材を募集しているのを見つけた。応募して、隊員として採用され、29年1月から同国に赴任。同国のソフトボール協会で代表チームや学校などでソフトボールの技術向上に尽力する日々を送っている。

 現在は、女子代表チームの打撃担当アシスタントコーチに就任。パワーはあるが、日本や欧米の強豪国に比べて、基本的な技術や動作が十分でない同国の選手たちにバントやエンドランなど細かい基本技術を教えているという。

 同国はソフトボールが世界でも盛んな国で、人口約220万人に対し、競技人口は約4万人にものぼり、国民的なスポーツとなっている。だが、基本的な技術を教える人材があまりいないこともあり、日本の実業団などの練習方法を熟知する中村さんにかかる期待は大きい。選手からも「いろいろな技術を教えてもらっている」と信頼は厚く、陽気な気質の選手たちにもすっかり溶け込んでいる。

 ◆子供らが熱烈歓迎

 今年の世界選手権が日本、それも長い間住んだ千葉県で行われることを赴任前に知り、アフリカ予選を勝ち抜き、事前キャンプでの佐倉市への凱旋(がいせん)を目指していた中村さん。7月23日に佐倉市入りしてからは、大会に向けた合宿や練習の一方で、代表チームは地元の小中学生との交流会などで熱烈な歓迎を受けている。「自分は好きなことをやってここまできた。将来のためにどんどんチャレンジしてほしい」と子供たちに話す。

 今大会については、「選手たちには試合だけでなく、日本のことを、佐倉のことを多く知って、大会後ボツワナに帰ってほしい」と期待を込める。

 さらにその先に見据えるのは、ボツワナ代表の2020年東京五輪出場だ。

 「負けず嫌いなので今は難しくても、いつか日本代表にも勝てるようにボツワナ代表を強くしていきたい」と力強く語った。(永田岳彦)

                   ◇

 世界女子ソフトボール選手権大会2018千葉 予選を突破した15カ国・地域と開催国の日本の16チームが2~12日にZOZOマリンスタジアム(千葉市)、ナスパ・スタジアム(成田市)、第一カッター球場(習志野市)、ゼットエーボールパーク(市原市)の4球場で熱戦を繰り広げる。2020年東京五輪の同競技予選会を兼ねており、日本以外の最上位チームは五輪出場が決まる。

 出場するのは日本、中国、台湾、フィリピン、米国、カナダ、メキシコ、プエルトリコ、ベネズエラ、イタリア、イギリス、オランダ、オーストラリア、ニュージーランド、ボツワナ、南アフリカ。