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農業、女性の経営参画で収益増 「続ければ楽しい」

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農業、女性の経営参画で収益増 「続ければ楽しい」

 なぜいま農業に女性が求められるのか。農水省によると、女性農業者が経営に携わると、男性だけの経営に比べ、売り上げや収益力が向上する傾向にあるという。女性は重要な戦力であるとともに、女性にとっても農業は活躍の可能性を秘めたフィールドといえる。

 農業女子PJメンバーの1人、松岡みずほさん(45)は、平成25年に実家の農園「まっちゃんのお花+veg」(天理市)に就農した。現在はサニーレタスやトウモロコシなど、年間約60品目の野菜と花の苗を生産、出荷している。

 サービス業などいくつかの職を経験したが、農業は「種をまいて成長を見守って、どう販売するか。1つの事業を最初から最後まで、自分の責任で完結できるのがおもしろい」という。農水省の「女性農業次世代リーダー育成塾」に参加し、経営を学びながら事業拡大にも努める。失敗もあるが、「当たる」と見込んだ作物がヒットしたときの喜びは格別だ。

 農地の取得や貸し借りなど、一から農業に携わるのは簡単なことではないが、「今はインターネットで多くの情報を得て、全国の仲間ともつながることできる。相談できる人を見つけてくじけずに続ければ、農業は楽しい」と話した。

 松岡さんの“農業女子仲間”の福田峰子さん(46)は、宇陀市でブルーベリーやハーブを生産、加工、販売する「むろう大沢農場」の経営者だ。

 教育系の出版社などに勤めていたが、果樹園を営んでいた父親の急逝を機に、後を継ぐ形で19年に就農した。栽培技術は必死に頭にたたき込んだが、「流通のことがなかなか分からずに苦労した」と振り返る。

 生物、化学、地学、経済。日々痛感するのは学ぶことの多さだ。歴史を学びその土地にあった作物を知ることも、食べ歩きをして消費者のニーズを探ることも欠かせない。「理系、文系にとらわれない複合的な知識が必要になる」と福田さん。未来の農業女子に向けて、「栽培とか商品化とか、1つのことへの興味で農業はできない。幅広く学び、一歩退いて全体を見渡す力を身につけることが大切だ」とアドバイスした。