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理系大学で科学捜査体験 埼玉県警、専門性ある人材確保

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 専門性ある人材を確保しようと、県警が8月に理系大学で科学捜査を体験するセミナーを開催することが31日、県警幹部への取材で分かった。警察官志望者は文系学生が多いイメージを払拭し、理系学生に鑑識課・科捜研などへの興味を促すのが狙い。県警によると、全国初の試みという。(飯嶋彩希)

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 大卒の現職県警察官の出身学部は法学部が31%でトップ。経済学部(15%)、文学部(8%)と続く。理系でもっとも多いのは工学部(7%)で、理系の学生にとってはまだまだなじみのない就職先となっている。法学部が多い背景には、警察では法律に基づいて職務を執行するため、法律知識を学んでくる学生が多いことが挙げられる。

 しかし、事件捜査を支える鑑識活動や科捜研は専門知識が求められ、理系学部生が活躍できる場だ。鑑識課員は事件解決のため、現場に残された指紋や血痕といった遺留物から真実を読み解く。その際に理系の知識が幅広く求められる。

 事件や事故の解決から治安維持と多岐にわたる警察業務。テレビドラマでも人気の現場の刑事と比べ“裏方”の鑑識や科捜研の仕事内容は広く知られているとは言い難い。一方、科学捜査が進歩し、鑑識活動や科捜研の重要性が増す中、理系知識を持った警察官への需要が高まっている。

 そうしたニーズに応えるため、県警は理系学生向けのセミナー開催を決定した。県警採用センターの加藤春樹所長は「理系分野の学生も就職先として警察官を候補としてくれれば」としている。

 セミナーは理系学部のみが在籍する芝浦工業大学大宮キャンパス(さいたま市見沼区深作)で、8月6日に開かれる。夏休みを利用し、1~3年生の学部生約30人が参加予定で、うち半数以上が生命科学科と応用化学科の化学を学んでいる学生ら。

 セミナーでは、殺人事件が発生したと想定。学生たちは現場に残された血痕や指紋の採取をしたり、死亡推定時刻を科学的根拠から導き出したりして、捜査を体験する。

 同大学によると、卒業後の就職先はメーカーなどの民間企業が目立ち、警察関係に就職するのは約2千人いる卒業生のうち10人ほど。同大キャリアサポート課は「鑑識という職業は知っていても実際に何をやるのか知らない学生は多い。今回のセミナーも『面白そうだから』と参加する学生もいるが、就活時に幅広い就職先が想像できるようになってほしい」と話している。

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