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【かながわ美の手帖】岡田美術館「田中一村の絵画-奄美を愛した孤高の画家-」展

「熱帯魚三種」(昭和48年、絹本著色・額、42・0×52・0センチ)=岡田美術館蔵 (c)2018 Hiroshi Niiyama
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 ■強い自尊心と才能 切り開いた新境地

 奄美大島の自然を描くことに人生をささげた明治生まれの日本画家、田中一村の特別展「田中一村の絵画-奄美を愛した孤高の画家-」が箱根町の岡田美術館で開かれている。近年同館が収蔵した希少な2作品を初公開するほか、伊藤若冲や東山魁夷ら、一村にまつわる人物の作品など計約60点を展示している。苦難の末、日本画の新境地を切り開いた一村。制作に傾けた並々ならぬ情熱に触れることができる。

 ◆南国の風景表現

 肉付きのよい魚3匹が横向きに並び、画面からはみ出しそうなほどダイナミックに描かれている。一村の代表作「熱帯魚三種」だ。

 手前からスジブダイ、シマタレクチベラ、アオブダイの3種。いずれも食用で、現地では鮮魚店でも売られる魚だという。一村は南国の魚特有の美しい柄を細部まで丁寧に写し取っている。

 夜に開花して芳香を放つヤコウボク(夜香木)を添えて、絵を飾っている。魚たちの頭部にはやわらかな光が差し込み、幻想的な雰囲気を演出している。

 南国の風景という、それまでの日本画には見られなかったテーマに挑戦した一村。構図を計算し尽くして、写実性も追求するなど、画家の執念が感じられる作品だ。

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