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【高校野球静岡大会】静岡・鈴木翔也投手 精神面克服、1番背負った夏に幕

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【高校野球静岡大会】
静岡・鈴木翔也投手 精神面克服、1番背負った夏に幕

 「自分のやるべき仕事をしてこい」-。飛龍打線の猛烈な追い上げで2点差まで詰め寄られた七回、マウンドに送り出された。なすべきことは分かっていた。流れを引き戻すことだ。

 「三振やゲッツーが一番流れが変わる」。しかし、“打倒・静高”に勢いづいた飛龍打線は止められなかった。最も悔いたのは八回に飛龍の4番・深谷に勝ち越し打を許したスライダー。「外角を狙ったが浮いてしまった」とうなだれた。

 絶対的なエースとして君臨した池谷が卒業で抜けた投手陣は力不足を指摘されてきた。その中で春との二枚看板で新チームが始動。昨秋の県大会こそエースナンバーを付けたが、「春に助けられてばかりだった」と振り返る。選抜大会では春にエースの座を明け渡し、悔しい思いをしてきた。

 打たれると焦りが募り、周囲を見失う精神的な弱さが課題だった。冬からは投手陣リーダーとして牽引(けんいん)。まとめ役を担うことで精神的にも一回りも二回りも成長した。

 栗林俊輔監督も「経験を積めて成長した。試合をしっかり作れるようになった」と成長ぶりに目を細めた。

 調子が戻らなかった春の分まで伝統の1番を背負って戦い抜いた。「自分らしいピッチングができた」と前を向いた。 (石原颯)