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【高校野球茨城大会】佐竹3年・藤田大夢選手 「最後まで戦う」父との約束

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【高校野球茨城大会】
佐竹3年・藤田大夢選手 「最後まで戦う」父との約束

佐竹の二塁手、藤田大夢選手=12日午前、JCOMスタジアム土浦(永井大輔撮影) 佐竹の二塁手、藤田大夢選手=12日午前、JCOMスタジアム土浦(永井大輔撮影)

 「野球部に入るなら最後までやれ」。高校の野球部に入るとき、父に言われた。体が弱く、何度も入退院を繰り返した父と2人暮らし。高校で本格的に野球を続けるのは難しいが、「最後までやりきる」と父に約束して入部した。

 父が入院しているときは家事も自分でこなした。部活の弁当も自分で作った。忙しくても、「最後までやれ」という父の言葉を思い出し、誰よりも練習した。

 「藤田は野球部一の努力家。いつも最後まで残っているのはあいつ」と監督は涙を浮かべる。

 迎えた常総学院との戦い。前夜、父から「ヒットを打ってこい」と背中を押された。試合前、スタンドに父の姿が見えた。うれしかった。

 「絶対に打つ」。強い気持ちで臨んだ初回の打席、約束通り安打を放った。試合後半は投手も務め、2点を奪われたものの最後まで投げきった。

 スタンドの父は試合を終えて「最高」とつぶやいた。「レギュラーで出場して、広い球場で戦う姿を見られた。暑い中、最後までありがとう」。父の目には涙が浮かんでいた。(永井大輔)