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西日本豪雨 住宅浸水計3千棟 土砂崩れなど死者7人 九州7県

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西日本豪雨 住宅浸水計3千棟 土砂崩れなど死者7人 九州7県

福岡県久留米市内のビニールハウスに流入し堆積した土砂。栽培中のサラダ菜は出荷不能となった 福岡県久留米市内のビニールハウスに流入し堆積した土砂。栽培中のサラダ菜は出荷不能となった

 西日本豪雨で、九州7県では土砂崩れなどで7人が犠牲となった。福岡県を中心に約3千棟の住宅が浸水し、交通網も一部寸断したままだ。農業にも大きな被害が出ている。

 6~7日に発生した土砂崩れに住宅が巻き込まれ、北九州市で60代夫婦、鹿児島市で84歳の夫婦が亡くなった。福岡県筑紫野市の女性(68)と佐賀県伊万里市の男性(20)、佐賀市の女性(81)は濁流や増水した川に流され死亡した。

 九州7県の住宅浸水被害は、計約3千棟に達した。半数以上が福岡県久留米市で約1570棟に上った。国土交通省筑後川河川事務所によると、6日昼から夜にかけ、筑後川の水位が急激に上昇。支流への逆流を防ぐために20カ所の水門を閉じたが、支流の水が行き場を失い、氾濫したとみられる。

 自宅が床上浸水した久留米市北野町の団体職員、飛永光さん(62)は11日、片付けに追われていた。ベッドやソファなど軽トラック8台分を処分。「家を今後どうしようか根本的に考えないといけない」と話した。

 久留米市はサラダ菜などの葉物野菜生産が盛んだが、JAくるめの担当者によると、全作付面積の4割以上が水に漬かり、被害額は農作物だけで約3億4千万円になる。佐賀県内でも多くの農地が冠水。ビニールハウスの倒壊や土砂流入が相次いだ。

 交通網が寸断され、物流にも影響が出た。土砂崩れなどでJR九州は筑豊線と肥薩線の一部区間で復旧の見通しが立っていない。高速道路は東九州道などで一部通行止めが続く。

 世界文化遺産では「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」に含まれる福岡県福津市の古墳群の一部が崩れたほか、長崎市の端島炭坑(通称・軍艦島)も一時上陸が禁止された。