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【高校野球埼玉大会】浦和実・猪狩勇樹主将 最後まで「チームのため」貫く

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【高校野球埼玉大会】
浦和実・猪狩勇樹主将 最後まで「チームのため」貫く

 シード校の山村学園に惜敗し、最後の夏が終わった。昨秋の新チーム結成以来、主将を務めてきたが、今春にレギュラーから控えに回った。悔しかったが、「試合に出ているプレーヤーだけが選手ではない」と気持ちを切り替えた。チームのサポート役に徹し、初戦もベンチで声をからした。

 四回、2点本塁打を打たれても「ここで終われないぞ」と励まし、終盤に5番・水谷(2年)が足をつると、真っ先に駆け寄り両手でマッサージした。1度だけだが、出番も回ってきた。1-4で追う展開の八回表。走者がいない場面で土居健太監督から「頼むぞ」と背中を軽くたたかれ、代打で出場。思い切り振り抜きたかったが、球筋を慎重に見極めて四球を選んだ。「チームのために出塁を優先した」

 試合後、悔し涙を流す後輩たち。同じ気持ちだったが、主将として後輩の前では泣かないと心に決めていた。「後輩たちが今日の経験を今後につなげてくれればいい」。肩を震わせながら語る姿は、最後の一瞬まで野球部員80人を率いる「主将」だった。 (竹之内秀介)