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香住の民宿女将・嶋田さんが初歌集 創作20年「生活の一部に」

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香住の民宿女将・嶋田さんが初歌集 創作20年「生活の一部に」

初の歌集を発刊した嶋田冨美代さん=香美町香住区 初の歌集を発刊した嶋田冨美代さん=香美町香住区

 香美町香住区訓谷で民宿「源六」を経営する嶋田冨美代さん(70)が、自作の短歌約300首を収めた初の歌集「貝寄せの風」を発刊した。短歌を始めて20年の節目を機に歌集としてまとめたという。

 嶋田さんは東京の大学を卒業後、関西の月刊誌の編集者となった。しかし、30歳の時、両親を相次いで病気で亡くし、3人姉妹の長女として民宿を継ぐためにUターンした。

 民宿の「女将(おかみ)」として忙しい日々を過ごしていた50歳の頃、知人に勧められて短歌を始めた。以来、短歌をつくることが生活の一部になった。14年前に最愛の夫を亡くしてからは、短歌をつくることが「自分の癒やしにもなった」という。

 「静まれる 夜更けに時折 ガサガサと

  製氷機はまだ 働いている」

 歌集の「あとがき」で「私の短歌は単純で、また生活や日記のようなもの」と記すように、民宿の生活や訓谷地区の様子などをテーマにした作品が多い。ただ、「原子炉の真実は人に知らされているのだろうか不安列島」といった社会性を持つ作品もある。

 現在は但馬地域の3つの短歌会に所属し、精力的に短歌をつくっている。「貝寄せの風」は早春の海辺に吹く風の意味で、「そんな春の始まりが大好き」なことから歌集のタイトルに選んだ。

 嶋田さんは「年末年始は民宿の仕事が忙しいので、ご無沙汰しているみなさんへの便りのつもりで歌集を出しました」と話している。

 問い合わせは嶋田さん(電)0796・38・0018。