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西日本豪雨 支援の動き広がる 仙台市は応援本部設置

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西日本豪雨 支援の動き広がる 仙台市は応援本部設置

 西日本豪雨の甚大な被害を受け、東北でも支援の動きが広がっている。仙台市では熊本地震での支援経験から策定した計画に基づく初めての「応援本部」を設置、ニーズを把握し物的・人的支援にあたる。福島県相馬市や南相馬市も支援物資の輸送を開始。宮城県も被災者の癒やしにつなげようと、県内の観光旅館で受け入れる検討を始めた。

 仙台市 西日本豪雨を受け、仙台市は9日、郡和子市長を本部長とする「応援本部」を設置した。市は7日に「応援連絡体制」に入り、先遣隊を要請のあった岡山県総社市と愛媛県宇和島市に派遣、物資も届けた。郡市長は「東日本大震災では多くの都市から支援をいただいた。そのご恩返しというところもある。知見を生かして支援するように」と指示した。

 市は今年3月、熊本地震での応援経験などを踏まえ「災害時応援計画」を策定。先月の大阪北部地震では同計画に基づく「応援連絡体制」をとり先遣隊を送ったが、一段上の「応援本部体制」に格上げして運用するのは初めて。

 岡山県総社市から仙台市に7日、毛布の提供要請があり、毛布3千枚、保温用アルミシート5800枚などを送った。愛媛県宇和島市からは8日、飲料水の要請があり、総社市行きトラックに載せていたペットボトル(500ミリリットル)1万2千本を振り向けた。

 9日の応援本部の会議では、総社市から罹災(りさい)証明発行のための建物被害認定調査などで応援要請があったと報告された。仙台市の川股直哉・危機管理室長は応援物資について、「被災した立場から、被災自治体のニーズに沿ったものを考えた」と語った。

 福島県相馬市、南相馬市 相馬市と南相馬市は総社市と岡山県倉敷市に対して、毛布や食糧などを送る物資支援を開始した。

 相馬市は防災協定を結ぶ総社市に7日から輸送を始め、倉敷市からは支援要請を受けた。南相馬市も両市からの要請に応じ、9日から物資支援に入った。福島市やいわき市なども要請があれば、物資支援が行えるよう準備を整えている。

 〈宮城〉村井嘉浩知事は9日、岡山県に10日から当面、県職員を派遣することを決めた。村井知事が岡山県の伊原木隆太知事と直接話し合い、決めた。危機対策企画専門監など危機管理課の3人を岡山県災害対策本部に派遣する。厚生労働省からは公衆衛生チームを広島県に派遣するよう要請があり、保健師2人と事務員1人のチームを1週間交代で送る。

 村井知事は被災者が一時的に疲れを癒やす場として、県内の観光旅館に滞在する「1・5次避難」を県予算で行う意向を示した。農業面や仮設住宅設置の技術的助言を行う職員の派遣も準備している。

 村井知事は「(震災の)津波と豪雨で中身は違うが同じ水害。改めて水の力の大きさを知らされた。県として、ご恩返しする意味でも応援させていただきたい」と語った。

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 ◆陸自第9師団が生活支援隊派遣

 陸上自衛隊第9師団(青森市)は9日、給水と入浴の支援隊約150人を派遣した。11日に広島県海田町の陸自海田市駐屯地に到着する予定で、同県など被災地の支援を行う。

 給水支援隊は第5普通科連隊(同市)や第9特科連隊(岩手県滝沢市)など約120人体制で、水タンク車など22台を装備。第9後方支援連隊(八戸市)約30人で組織される入浴支援隊は、野外入浴セットなどを用意した。

 第9師団によると、災害派遣は昨年7月の九州北部豪雨以来。