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【汗にまみれて 100回目の夏】(3)川口市立 「縦じま」受け継ぎ夢に挑む

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 昨年度まで「市立川口」の学校名で出場していたが、今年4月から「川口市立」として夏の県大会に挑む。川口、川口総合、県陽の川口市内の高校3校による統合に伴い、高校名が新しくなったからだ。校歌も校章も、そして野球部のユニホームも漢字表記の校名からローマ字表記に変わった。

 ただ、市立川口の野球部監督を務めた故・内山清さんの時代から続く、伝統の「縦じま」は残した。同校野球部出身で現在はプロ野球巨人1軍投手総合コーチの斎藤雅樹さん(53)は昭和57年夏、縦じまのユニホームで県大会決勝に進出。当時を含めて過去3度も決勝に進出したが、いずれも涙をのんだ。

 そんな有力校のDNAを引き継ぐ「川口市立」の野球部員。長井秀夫監督(59)は初陣となる夏の県大会に向けて「新たな1ページを刻みたい」と選手の思いを代弁する。

 「3校統合は予期せぬ効果をもたらした」とも語る長井監督。生徒数は約1600人(全日制)に増えた。川口総合と県陽の両校には野球部が存在しなかったため、2、3年生は市立川口出身だが、1年生は26人と倍増し、「上級生に良い意味で競争意識を芽生えさせてくれた。3年生は全員ベンチ入りが当たり前という甘えがあったから」(長井監督)という。

 甲子園出場をかけた7日開幕の夏の県大会。南大会で順調に勝ち進めば、準決勝で強豪、浦和学院と対戦する。今春の県大会で浦和学院に大差で敗れた記憶は鮮明なだけに、3年の稲生稜也選手(17)は普段の練習に加え、ビデオ撮影によるフォームの調整など準備に余念がない。

 グラウンドのそばで後輩の練習を見つめていた大学生の大竹雄斗さん(21)が「新校になっても市立川口の伝統を受け継いで頑張ってほしい」とエールを送れば、3年の星山祥輝選手(17)はこう語る。「市立川口時代、試合に大勢駆けつけてくれた地元の人たちは大きな存在だった。先輩たちが築いてくれた伝統を損なわないよう、夏の県大会でも全力を尽くしたい」

 期待と重圧を背負いながら夏の大会に臨む「川口市立」。先輩たちが決勝に進出しながらも、果たせなかった夢舞台への切符を手にすることができるか-。

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