PR

地方 地方

【もう一筆】青葉山の音をたずねて

Messenger

 仙台市の東北大青葉山新キャンパスにある市の環境学習館「たまきさんサロン」で6月、「この音、知ってる? 生きものの音をつかまえよう」というイベントがあり、足を延ばした。晴れ渡った空。キャンパス中央部の市民に開放されている公園は、風にそよぐ草原が広がり、渓谷へと続く林もあるワイルドな風景。土曜とあって学生の姿もまばら。都市の喧噪(けんそう)とは無縁で、地下鉄駅から降りてすぐとは思えないほどだ。

 親子連れなどのグループがハイレゾ対応のICレコーダーを持って約1時間で採取してきたのは、ミツバチやクマバチの羽音、ウグイスの鳴き声。真っ黒なカラスノエンドウのさやが自然に弾ける音も録音されていた。キジの鳴く声も。ヘリコプターの音も。都会と自然が共存しあう音のハーモニーをみんなで聞き合い堪能した。

 ここ青葉山で消えた鳴き声があるという。市の鳥、カッコウだ。この日講師を務めた福島大共生システム理工学類の永幡幸司准教授によると、「2000年代前半に青葉山からは姿を消したらしい」。都市開発でヨシ原が減り、市内では沿岸部でもカッコウの数が減ったという。

 このキャンパスには、文部科学省が官民地域パートナーシップで整備を目指す次世代放射光施設が建設される見込みだ。最先端と自然が共存する風景。新たにみえてくる「サウンドスケープ」はどんなものになるだろうか。 (高梨美穂子)

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ブランドコンテンツ