PR

地方 地方

九州豪雨1年 朝倉市に新システム 「危険地域」ピンポイントで予測

Messenger

 被災した福岡県朝倉市は、気象や河川水位など複数の情報を同時に監視し、危険が迫る地域をピンポイントで予測する最新鋭のシステムを導入した。住民の早期避難が最優先課題で、高齢者ら災害弱者への細やかな対応を目指す。1年前、山間部で生じた情報不足を教訓に、国は全国の河川で簡易水位計の設置を急ぐ。

 国土交通省は5月末、被災河川から土砂や流木を除去する応急復旧工事をほぼ終えた。だが、砂防ダムなど本格復旧工事の完了は平成34(2022)年度末ごろの見通し。市担当者は「現状では、命を守るには避難を基本とするしかない」と指摘する。

 朝倉市が導入したのは、地図大手のゼンリンなどが開発した「気象災害予測支援システム」だ。

 気象庁や国交省、県などの防災関連データを自動収集して、モニターに一覧表示する仕組み。リアルタイムの現場状況がひと目で把握でき、避難指示や避難勧告の判断に役立つと期待される。

 システムは気象庁の降水予報を基に、土壌保水力などを加味し、河川氾濫と土砂災害の危険を6時間先まで予測する。建物ごとの危険度まで分かる。高齢者や妊婦ら支援を必要とする人がいる家を住宅地図上に表示し、市が直接電話して避難誘導することも可能となる。

 これまでの危険周知は、防災行政無線での呼び掛けが主流だった。

 だが、豪雨時は雨戸に遮られて聞こえにくい。システムは実証実験の段階で、ゼンリンなどは予測の正確性を検証し、全国の自治体にも広げる方針だという。

 国も情報力強化に本腰を入れる。昨年の九州北部豪雨では、水位計がない山間部の河川水位が急上昇し、多くの住民が逃げ遅れた。これを教訓に、国交省などは全国の中小河川計約8700カ所で、洪水時だけ作動する簡易水位計の設置を進めている。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ブランドコンテンツ