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難病の画家・日浦さん絵画展、29日から藤間家住宅で 奈良

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難病の画家・日浦さん絵画展、29日から藤間家住宅で 奈良

 保存のための工事が進められている春日大社の社家(禰宜(ねぎ)家)住宅遺構「藤間(とうま)家住宅」(奈良市)で、難病の画家、日浦真志さん(33)の力作を公開する「聖なる石と樹の絵画展」が29日から開かれる。7月8日まで。

 生後3カ月のとき、指定難病の「結節性硬化症」と診断された。症状の個人差が大きい病気で、日浦さんの場合は腎臓など体内のさまざまな場所にできる腫瘍の影響で、極度に疲れやすいという。腫瘍の進行を抑える薬の副作用もあって体調を崩しがちだったが、ハンディに負けず創作活動に打ち込み、近年は県美術展覧会で県展賞などを受賞。さらにフランスのシェルブール芸術祭に出展するなど高い評価を得ている。

 主に自然をテーマに個性的なタッチの油絵や水彩画を描き、独特の世界観を表現。今回は、春日大社の東に広がる春日山の原始林で見つけた木や石などを題材にした5点を展示する。

 藤間家は18世紀頃に建てられたと考えられており、家屋の周囲に組んだ足場を上れば、珍しい社家住宅の屋根を間近で観察できる。絵画展の終了後、瓦を下ろして倒壊を防ぐ作業が始まるため、修復前の屋根を見られる最後の機会になる。

 日浦さんは「藤間家住宅を描いた『惜塀(せきへい)』は、でこぼこした土壁の雰囲気をうまく出せたと思う」とアピール。また、修復中の古民家で絵画展を開く試みについては「独特の空気感の中で、いろんなことを感じてもらえれば」と話した。

 公開は午後1時~4時。入場には保存のための寄付金千円が必要で、特典としてドリンク1杯と自家製アンズジャムなどが提供される。

 問い合わせは一般社団法人「高畑トラスト」((電)080・6636・6771)まで。