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日本農業遺産に向け推進協設立 下津蔵出しみかんシステム、栽培技術など認定目指す 海南

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 約400年にわたり、海南市下津地域の暮らしを支えてきたミカン栽培技術などを、「下津蔵出しみかんシステム」として日本農業遺産への認定を目指そうと、同市などが推進協議会を設立した。

 日本農業遺産は、世界や日本において重要で伝統的な農林水産業を営む地域を農林水産相が認定する制度で、平成28年に創設された。これまでに7県8地域が認定され、30年度は2年に1度の申請年だという。認定されると、ブランド価値の付加による販路拡大や地域への誘客などが見込めるという。

 同市下津地域は平地が少なく、米作りなどには適さないものの、地域の約80%を占める山地の傾斜を主にミカン栽培に利用し、水はけや日当たりの良い斜面では品質の良いミカンが育つという。しかし、有田みかんなどの早生とは違い、同地域に多い晩生(おくて)ミカンは糖度は高いがそのまま食べると酸味が強い。そこで、収穫後に土壁の貯蔵庫で1カ月以上貯蔵し熟成させることで水分と酸味が抜けて甘みが増し、まろやかな味にする技術を確立。全国一のミカン産地である和歌山で他のミカンとの差別化を図るため、「下津蔵出しみかん」として売り出してきた。

 また、傾斜の山頂付近にあえて雑木林を残して水源を確保し、斜面の崩落を防止したほか、石垣を作って段々畑を構築するなど、農業に適さない土地を工夫して有効活用することで約400年間も地域の暮らしを支えてきた。

 協議会の設立総会には神出政巳市長ら市、県、農協の関係者約20人が参加。農水省に申請する書類の内容について協議したほか、「下津蔵出しみかんシステム」を和歌山大学システム工学部の養父志乃夫教授が解説する研修が行われた。神出市長は「蔵出しみかんはひと手間かけている分、地域ブランドとして認められていると思う。日本農業遺産のみならず、ゆくゆくは世界農業遺産の認定も目指したい」と意気込みを語った。

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